モンラッシェ グラン・クリュ・・・


前回のブログ、《アムルーズ》のお話し。

最後の

「靴に泥が・・・云々・・・」

の説ですが、女性形か、男性形かの問題は相変わらず残ります。

この説の場合、本来は男性形の
「Les Amoureux(レ・ザムルー)」で良かったのだと思います。

しかし、フランス語を勉強をしているとしばしば有る事例ですが、

《会話の流れ上》

《収まりの都合上》

《語感の良さ》

最も大事な《発音のしやすさ》

が優先されて、文法上の決まり事は、完全に無視されます。

〈エディット・ピアフ〉などの時代のシャンソンは良い例で、歌いきる場合 語尾がフェイドアウトする文言だと譜割の帳尻が合わせにくいし、感情が込めにくいし、収まりが良くないので、歌うときは本来の歌詞と違うのは当たり前です。
(女性形を当てはめたり、複数形に変えたり、変な言葉で余白を埋めてみたり)


したがって、フランスでは、

『Les Amoureuses(レ・ザムルーズ)
の方がきこえが良いでしょ?
伸ばして終わるのではなく、
“ズ”で終わるから収まりも良いし、
何よりも言いやすいし・・・』

位の感じで女性形になったのだと思います。

フランスは例外が多いのです。

本当の語源は誰にもわかりませんが・・・

やはりここは「恋する乙女達」でお願いします。

親しくしていただいている
ブルゴーニュ サントネイ村の
〈ドメーヌ フルーロ・ラローズ〉

《モンラッシェ グラン・クリュ》の所有者としても知られています。

〈ドメーヌ ド・ラ・ロマネ・コンティ〉社の
(グラン・クリュ街道を背にして)
真右隣に広大な区画を所有していましたが、斜面に対して水平方向に5分割して3~4ドメーヌ

〈ドメーヌ ルフレーヴ〉

〈ドメーヌ エドモン・ドラグランジェ・バシュレ〉(その後さらに2つに分割される)

〈シャトー・ド・ピュリニー・モンラッシェ〉に売却して

今は0.45ヘクタールの畑から極少量、瓶詰め販売されています。

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生産本数年間280本から300本。超稀少ワインです。


《ル・モンラッシェ》
《モンラッシェ》、合わせて16人の所有者が居るクリマですが、
ワインを造っているのは15人。
わずか0.04ヘクタール所有の
〈シャトー・ド・ピュリニー・モンラッシェ〉などは、余りにも畑が小さすぎて年間わずかに150本弱。

《モンラッシェ》のクオリティを保つのは、大変だと思います。

シャサーニュ側の
〈ドメーヌ ジャック・プリウール。

o0405072012536181038ワインショップが多く立ち並ぶボーヌの街には、
《モンラッシェ》の全ての所有者を網羅した
《モンラッシェ》だけの素晴らしい本が販売されているので、見つけてみて下さい。

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その所有者全員が出席した

《モンラッシェ》所有者による食事会が何年か前に催されたそうで、その時の参加コードが 各々の
《モンラッシェ グラン・クリュ》
を2本づつだったようで、何とも豪華な宴だった事でしょう。

〈ドメーヌ フルーロ・ラローズ〉の建物は元々
〈デュヴォー・ブロシェ氏〉が所有していた建物で、つまり
〈ドメーヌ ド・ラ・ロマネ・コンティ〉社のワインは当時、この場所で “エルヴァージュ” されていました。

ピュリニー側は《モンラッシェ》

シャサーニュ側は定冠詞を付けて
《ル・モンラッシェ》

と言われていますが、
シャサーニュ側の区画を所有しているドメーヌでも男性形定冠詞
“ル”を今現在エチケットに記載しているヴィニュロンは僅に2人。
〈ヴァンサン・ジラルダン〉と
〈フォンテーヌ・ガニャール〉だけです。

あまり拘ってはいないようですが、そもそもこれはリューディ名であってクリマ名は、両村とも
《モンラッシェ》
なのでは?と思いますけど・・・
逆にリューディ名はエチケットに記載しない話では・・・?

余計なお世話でした。

〈ドメーヌ フルーロ・ラローズ〉の様に
1994年は《ル・モンラッシェ》
2004年はただ《モンラッシェ》とだけ書かれている、その様な事も有るようです。

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当主のニコラさんと奥様がエピに食事に来てくれたのは、本当に嬉しかったな~。