月別アーカイブ: 2014年4月

アペラシオン コントローレ ブルゴーニュ・・・

レジョナル (広域) 指定畑の葡萄で造られるのが広域ワイン
AC ブルゴーニュ。
(アペラシオン コントローレ
ブルゴーニュ。
ワイン好きは ”エーシーブル” と言います)

また他村(つまり2村以上)

(ドメーヌ ジョルジュ・ルミエの場合ですと モレ・サン・ドゥニ村、ジュヴレイ・シャンベルタン村、シャンボール・ミュジニー村)

の葡萄がアッサンブラージュされればそれも
広域ワインのAC ブルゴーニュとしてリリースされます。

ちなみに良く言われている
(某ワイン誌にかかれている)

「ルーミエのAC ブルゴーニュは、同ドメーヌのミュジニー グラン・クリュより瓶詰め本数が少ない」

は、全く根も葉もない噂話です。
(現当主クリストフ・ルミエ氏、日本の正規代理店にも確認しましたのでこの説が誤りであることは間違いありません)

ヴィンテージに関わらず瓶詰め本数が
ミュジニー グラン・クリュを下回った事は
クリストフ氏がドメーヌに参画した1982年から
ただの一度も無いそうです。

恐らく誤訳だったのではないでしょうか?

フランス人の多くは 揶揄や皮肉、逆説的に物事を話しますからうっかり訳してしまうと反対の意味になったりするので・・・

とはいえ 数多ある街中のワインショップにルーミエのAC ブルゴーニュが陳列されているのを一度しか見たことがないので 欲しい人の絶対数を鑑みたら希少であることにかわりありません。

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ドメーヌ ジョルジュ・ルミエの中でも一番リーズナブルな価格設定ですから市場では瞬殺で無くなります。

このドメーヌを良くあらわした素晴らしいワインだと思います。

同じく人気があり生産本数が少ない

フィリップ・パカレの
ブルゴーニュ ピノ・ノワール入荷しました。

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お試しください。

ドメーヌ ジョルジュ・ルミエ 村名ワインのアッサンブラージュ・・・

お客様からご質問がありましたので・・・

以前に書きました
ドメーヌ ジョルジュ・ルミエのワイン。

シャンボール・ミュジニー村名の使用葡萄の畑の区画を
(ワイン誌等でご存じの方も多いとは思いますが)
ドメーヌ訪問時に伺った範囲内でお答えします。

全てシャンボール・ミュジニー村の畑なのは言うまでもありませんが一応念のため。

リューディ・・・

バロット、
ヴェロワイユ、
モンビ、
アルジエール、
レ・クラ(村名格)、

それから収穫量か少ないためそれぞれのクリマ名でリリース出来ない

1級の レ・プラント、

同じく1級の レ・フュエ。

(上級キュヴェでデクラセの必要がある場合も このワインにアッサンブラージュされるそうなので なんとも贅沢なカテゴリーですね・・・他にシャンボール村でルミエが所有していて村名にデクラセ出来るのは
ミュジニー グラン・クリュ、
ボンヌマール グラン・クリュ、
1級 レ・クラ、
1級 レ・コンボット、
1級 レ・ザムルーズ。考えたら凄いです。この5つはあくまでもその可能性です 実際アッサンブラージュされているかどうかは別の話なのであしからず。)

美味しいわけです。

収穫状況によって毎年変わるのでしょうが
おおむねこのようなラインナップのアッサンブラージュの様です。

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お知らせまで・・・

まるでワイン会の様なラインナップ・・・

まるでワイン会の写真みたいですが・・・

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写真のワインは先日御常連のお客様からお裾分け頂いたワインです。

一般営業中に4名様でこれほど豪華なワインを沢山飲まれる事はそうそうあることではありません。
皆様相当にお強いですね。

シャンパーニュ・・・

①デュヴァル・ルロワ ブリュット
デザイン・パリ NV。

②パイパー・エドシック エサンティル
キュヴェ ブリュット NV 。

白ワイン・・・

③ドメーヌ アルベール・グリヴォ
ムルソー2011年。

赤ワイン・・・

④ドメーヌ フルーロ・ラローズ
シャサーニュ・モンラッシェ
プルミエ・クリュ
アベイ・ド・モルジョ 2011年。

⑤カミュ ぺール・エ・フィス
シャルム・シャンベルタン
グラン・クリュ
2000年。

⑥ドメーヌ ユドロ・バイエ
ACブルゴーニュ・ルージュ
2011年。

⑦ドメーヌ ジョルジュ・ルミエ
モレ・サン・ドゥニ
プルミエ・クリュ
クロ・ド・ラ・ブシェール
2011年。

Mさん、Yさん、Gさん、Yさん素晴らしいワインを御馳走様でした。

ワイン会最後の一本は・・・

ワイン会最後はK さんからご提供頂いたこのワイン

 

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ドメーヌ フェヴレイ
シャンボール・ミュジニー
プルミエ・クリュ
ラ・コンブ・ドルヴォー 2002年。

シャンボール村 最南端斜面中腹から上部にかけて広がる葡萄畑。

リュー・ディとしては3つ。

クリマとしては2つになりますか・・・。

斜面最上部にある村名格と
斜面中腹に位置する1級と
ミュジニー グラン・クリュのリュー・ディ
ラ・コンブ・ドルヴォー。

リュー・ディ ラ・コンブ・ドルヴォーの
グラン・クリュ部分は
ドメーヌ ジャック・プリウールが単独で所有しています。

(クリマで単独所有していないとモノポールとは記載出来ませんし またグラン・クリュのエチケットにはリュー・ディ名を記載出来ないことに原則なっているので リュー・ディ名をうかがい知ることはできません・・・)

プルミエ・クリュのそれは 造り手によってはミュジニー グラン・クリュと言ってよいほどの出来を見せ、
例えばドメーヌ ペロ・ミノの
ラ・コンブ・ドルヴォー プルミエ・クリュ
などは畑を実際に歩いてみると
もうミュジニー グラン・クリュと区別がつきません。

ヴォーヌ・ロマネ村の
ラ・クロワ・ラモー プルミエ・クリュの事例を不思議がるよりこちらの案件の方が数倍不思議ですね。

勿論
クリストフ ペロ・ミノ氏が
グラン・クリュ申請しない理由は御本人から伺っていて納得済みなのですが・・・

そして ドメーヌ フェヴレイの区画も
ドメーヌ ペロ・ミノのすぐ上ですから
とても良い区画です。

個人的にシャンボール村のワインが大好きなので今回のワイン会でも試飲出来て幸運でした。

K さん かさねがさねありがとうございました。

深夜にまで及んだワイン会も皆様のおかげで大盛況のうちに終えることができました!

参加者の皆様 お疲れ様でした。

次回ワイン会は5月5日 月曜日 祝日

18:00より。
会費はお一人様17000円。軽食付き。

テーマは
「ジュヴレイ・シャンベルタン村を知る」
です。

お楽しみに!

詳細は電話にて御問い合わせ下さい。

コート・ドールのグラン・ヴァンを飲む会 ご報告その5・・・

ドメーヌ カミュ ぺール・エ・フィス

シャルム・シャンベルタン・グラン・クリュ 1998年。

当主 ユベール・カミュ氏。

「昔からなにも変えずに同じようにワインを造っている。変わらないし 変える必要もない。」

どのワイン誌のインタヴューでもそう仰っています。

ドメーヌ カミュ ぺール・エ・フィスのワインは当店でも年間を通してオンリストしているのですが それはバックヴィンテージも豊富にリリースされますし、安定感も備えているからにほかなりません。

私がまだ若かりし頃 シャンベルタン グラン・クリュを初めて自分で買った(買えた)のも
リーズナブルにリリースしてくれているこのドメーヌのおかげなので今でも感謝の念は忘れていません。

ユベール・カミュ氏の温厚で実直な人柄がワインに表れているからでしょうか
一度オーダーされたお客様のリピート率も高くワイン愛好家なら誰でも一度は飲んだ事があるドメーヌだと思います。

抜栓後の変化の早さだけがネックとの声もありますが だからこそ短期決戦のワイン会、大人数での食事会、ファーストインプレッションが大切なプロ向けの試飲会で好印象なのだと思います。

今回の個体は状態がとても良く 超一流生産者のワインに挟まれても存在感が薄れる事はありませんでした。

飲むといつでも懐かしい気持ちになるワイン。

本日も2000年ヴィンテージのボトルを2本ご予約頂いております。

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次回ブログに続きます。

コート・ドールのグラン・ヴァンを飲む会 ご報告その4・・・

ドメーヌ シモン・ビーズ

ラトリシエール・シャンベルタン
グラン・クリュ 2011年。

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言わずと知れた故パトリック・ビーズ氏が造るトップキュヴェ。

それにしても2011年ヴィンテージは
フレキシブルな対応を見せてくれます。

難しさは一切垣間見せず すぐ飲んで美味しい。

この懐の深さには驚きました。

ジュヴレイ・シャンベルタン村のワインがお好きな参加者の方も絶賛してくださり

2011年ヴィンテージの恩恵のみならず早飲みの荒業にも動じないグラン・クリュを造られた
パトリック・ビーズ氏の力量をあらためて実感しました。

後日 御客様からお裾分け頂きました
ドメーヌ シモン・ビーズの
コルトン・シャルルマー二ュ 2011年も正に絶品。

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高価なワインを御馳走様でした。

コート・ドールのグラン・ヴァンを飲む会 ご報告その3・・・

ブラインド・ワイン2本目。
フェヴレイ
シャンベルタン クロ・ド・ベーズ
グラン・クリュ 2004年。

もはや2004年ヴィンテージをオフ・ヴィンテージだと思っている愛飲家は居ないと思います。

大手ネゴシアンとして有名なフェヴレイがドメーヌ的に造っている(葡萄畑として最も古い歴史を持つ)特級畑、クロ・ド・ベーズの10年熟成物。

このワインを一つのヒントだけで当てていきます。

先ずは色、香り、味で正解に近づいてみます。

特徴的なタンニン、酸の残り方力強いストラクチャー。

一口味わってジュヴレイ・シャンベルタン村のワインである事は想像がつきました。

「正解」。

村を当てたので次にヒントを一つ頂きます。

「大手ネゴシアン」。

ほほう。

となるとわざわさ村名やプルミエ・クリュは持ってこないでしょう。

今回もグラン・クリュのはず。

事前のワインリストで今ワイン会には

シャルム・シャンベルタン
ラトリシエール・シャンベルタン

が出されることを出題者は知っていますのでここは敢えてそれら

シャルム・シャンベルタン
(及びマゾワイエール・シャンベルタン)
ラトリシエール・シャンベルタン

を候補から外します。

残り6つの特級畑の中から考えますが その前にある程度大手ネゴシアンの特定を。

ジュヴレイ・シャンベルタン村に畑を所有している大手ネゴシアンは自分が
わかっているだけで5社。

そのなかでもグラン・クリュに限定すれば4社。

ルイ・ラトゥール。

ルイ・ジャド。

フェヴレイ。

ジョセフ・ドゥルーアン。

ルイ・ジャド社なら

クレール・ダユから買収した特級畑

シャンベルタン・グラン・クリュ

シャンベルタン・クロ・ド・ベーズ。

ルイ・ラトゥール社なら

シャンベルタン・グラン・クリュ。

ジョセフ・ドゥルーアンならばグリヨットシャンベルタン グラン・クリュ。

最後は
所有畑の80%が自社畑ですので今や”ドメーヌ”のそれなのですが、ジュヴレイ・シャンベルタン村に多く畑を所有している”ネゴシアン”として有名なフェヴレイ。

この造り手なら

マジ・シャンベルタン。

シャンベルタン・クロ・ド・ベーズ。

シャルム・シャンベルタン。

ラトリシエール・シャンベルタン。

前途の理由でシャルム・シャンベルタンとラトリシエール・シャンベルタンは候補から除きます。
ドゥルーアンのグリヨットはあまりにも高価ですし少量生産の為 恐らく探しても見つからないでしょう。

残るはシャンベルタン、マジ・シャンベルタン、シャンベルタン・クロ・ド・ベーズ。

3社のラインナップを鑑みると
答えはその3つの中にあるようです。

ブラインド・テイスティングの場合グラン・クリュに的が絞れたのなら実は余り難しく考えることはありません。

例えばジュヴレイ・シャンベルタン村には9つのグラン・クリュ畑がありますがその畑が持つティピシテつまり典型的個性を考え(思い出し)試飲しているワインと照らし合わせていけば良いのです。

とはいえマジ・シャンベルタンと
シャンベルタン・クロ・ド・ベーズの
ティピシテは非常に近いので異差を感じとるのは難しく困難ですけど・・・

柔らかなタンニン、
しっかりとしたストラクチャー、
初めは取っつきにくいのにのみ進めていく程にエレガントに付き合いやすくなっていく
マジ・シャンベルタン グラン・クリュ。

それにミュジニー グラン・クリュの様なシルクの繊細さと 捉えられない雲のような複雑さが加わるとシャンベルタン・クロ・ド・ベーズ。

一方 コンブ・グリザールの影響で冷涼な風が流れるシャンベルタン・グラン・クリュは 1本背筋に酸が通っていてふくよか。
全ての要素が一方向に向かっている感じなのがシャンベルタン・グラン・クリュのティピシテ。

今回のブラインド・ワインにはシャープな酸は余り感じませんでしたので

(ワインのヴィンテージ、そして試飲時期で全ての要素は変わりますが そこで考え込むと先に進めないので深くは考えずファーストインプレッションで進んで行きます)

シャンベルタン・グラン・クリュは候補から外しました。残りは2つ、
マジ・シャンベルタンかシャンベルタン・クロ・ド・ベーズ。

この時点でルイ・ラトゥール社は消えました。

ストレートに考えて 初参加のメンバーが多かった今回、ブルゴーニュの特級畑トップ4位くらいまでを持ってくると思ってましたし、このワイン 尋常ならざる滑らかさを感じましたし、逆にそれほど強さを感じるワインでは無かったので・・・この際マジ・シャンベルタンは削除。

経験上ルイ・ジャド社をブラインドに持ってくる事は考えにくいですから自ずと答えは

「フェヴレイ シャンベルタン・クロ・ド・ベーズ・グラン・クリュ 色からしてヴィンテージは2000年代前半、出題者の懐具合からして2003年でしょう」

果たして。o0405072012901001832


・・・ヴィンテージは外しましたが
マリー・アントワネットにも献上された 由緒あるシャンパーニュ パイパー・エドシックを美味しくいただくことが出来ました。

次回ブログに続きます。

コート・ドールのグラン・ヴァンを飲む会 ご報告その2・・・

シャンボール・ミュジニー村の造り手
クリストフ・ルミエ氏の手による村名格ワイン。

シャンボール・ミュジニー2011年。

プルミエ・クリュやグラン・クリュの
デクラセワインがアッサンブラージュされている
ドメーヌ ジョルジュ・ルミエの
ヴィラージュはやはり他の生産者村名クラスとはワンランク違います。

レストラン等でリストに載っていたらオーダーするべき一本です。

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クリストフ氏のワインは若いうちは閉じぎみといわれていますが2011年は今現在、閉じる前の柔らかい時期の様で まとまりがよく旨味たっぷりですでに美味しいワインです。

次回ブログに続きます。

コート・ドールのグラン・ヴァンを飲む会 ご報告・・・

シャンパーニュ・・・
クリュッグはマルチ・ヴィンテージでも
このクオリティなのかと驚きを隠せませんでした。
方向性が違う造りなので比較は難しいですが
炭酸の滑らかさ香り 余韻は他の2社の印象を薄くしてしまう程のインパクト。

圧巻です。

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ドメーヌ フルーロ・ラローズ
プルミエ・クリュ
クロ・ド・ラ・ロクモール
2011年。

親しくしていただいているドメーヌの白ワイン。

華やかな果樹味が印象的。
毎ヴィンテージ相当数抜栓しているワインなので2011年のポテンシャルの高さをあらためて感じました。

ブラインドワイン一本目。
カーヴ オージェ
オート・コート・ド・ニュイ
2009年。

オート・コート・ド・ニュイというと
コート・ドール北側半分で収穫された葡萄なら何処の村の葡萄でも使って良い と思われがちですが
違います。

オート・コート・ド・ニュイ ヴィラージュならAOC法上は村名格ですから

Fixin フィサン

Brochon ブロション

Prissey プリセー

Comblanchien コンブランシアン

Corgoloin コルゴロアン。

がオート・コート・ド・ニュイ ヴィラージュを名乗れます。

一方今回のオート・コート・ド・ニュイは
地方名格の場所指定ワインですので指定産地は

Arcenant アルセナン

Bevy ベヴィ

Chaux ショー

Chevannes シェヴァンヌ

Collonges-les-Bevy コロンジェ・レ・ベヴィ

Curtil Vergy キュルティル・ヴェルジイ

Echevronne エシュヴロンヌ

L’Etang Vergy レタン・ヴェルジイ

Magney-les-Villers マニイ・レ・ヴィレ

Marey-les-Fussey マレ・レ・フュセ

Messanges メサンジュ

Meuilley ムイエー

Reule Vergy ルール・ヴェルジイ

Villars-Fontaine ヴィラール・フォンテーヌ

Villars la Faye ヴィラール・ファイエ

以上の村です。

そしてこのワイン、正式にはフランス国内でのみの販売ですが 独自に平行輸入している酒販店が結構ありますね。

3択での出題でしたのでヒントはありませんでした。

正解者の皆様は誇らしげに賞品のカンヌ映画祭公式シャンパーニュ パイパー・エドシックを飲んでらっしゃいましたね。(笑)

以前このブログでもご紹介しましたが このワインの来歴をもう一度。

廃墟と化していた
世界遺産の「サン・ヴィヴァン修道院」修復の為の寄付金集めを目的としてDRC 社が栽培、醸造、販売している白ワインで
パリのワイン・ショップ

「カーヴ オージェ」と

「ラ ヴィーニャ」

のエチケット名義で出荷されています。

とても丁寧に造られたワインでDRC 社の中では一番手頃な価格ですから見つけられたら試してみてはいかがでしょうか。

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次回ブログに続きます。