月別アーカイブ: 2012年7月

シャトーホテル アンドレ・ジルトゥーネル・・・

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パリ リヨン駅 からTGVで ディジョン・ヴィルの駅 まで1時間40分、ディジョン・ヴィル駅 で ローカル線に乗り換え ヴージョの駅まで20分。

アッというまに ブルゴーニュ。

コート・ドール北半分の中心地に到着です。

しかし、怖いくらいヴージョの駅舎には何もありません。

なにもないんです。

誰も居ないんです・・・

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      車の往来も無し。

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早速宿泊予定のホテルに電話を掛けて マネージャーのドリスさんに迎えに来ていただきます。

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ドリスさん、車に乗るなり「あれ?あなた2年前もいらっしゃったわよね?」・・・と私の事を覚えていてくださり、ホテルへ向かう道すがら楽しく過ごす事ができました。

シャトーホテル アンドレ・ジルトゥーネル

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手入れの行き届いた 美しいホテルです。

o0450033812094699934                                  庭に隣接する客室は ”ミュジニー” の部屋。
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朝は 小鳥のさえずりで目が覚めます・・・うん穏やか・・・そして目覚めた後は 教会の鐘が約10数回これでもか!って言う位鳴り響くので、二度寝はまず無理ですけど・・・気にしない気にしない。

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併設されているワイン蔵は、ミュージアムになっていてワインの歴史を知ることが出来ます。
試飲室での試飲は すべてブティユからで、興味のあるアペラシオンを全部試せます。

ミュジニー グラン・クリュやプルミエ・クリュ アムルーズも造ってらっしゃいますが、生産量があまりにも少なく、試飲は叶いませんでした。

ミュジニーは品切れで購入できず、アムルーズとシャンボール村名だけ手に入れました。

抜栓が楽しみなワインです。

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改装により前回より格段と綺麗になっていました。

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       色々なオブジェが設えてあります。

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夕食は シャンボール村のお気に入りレストラン 《ル ミレジム》

素晴らしいワインリストが有名で、
人気ドメーヌの希少ワイン以外なら購入することも可能です。

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私が昨年ワイン会で抜栓した中央の凄いワインはレストランで開けなければいけない品。いわゆる人気ドメーヌの希少ワインで、持ち帰ることは出来ません。
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後々購入出来る物だと思い込んで安心していました。

それでいつもの このワインをオーダーしていたのですが・・・

先に聞いておけば良かった・・・後の祭りです。

2本も飲めないし・・・

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こちらのレストラン、ワインショップも経営なさっていて覗かせていただくことが出来ます。

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ここに置いて在るワインは購入可能な商品です。

ドメーヌ ド ラ ロマネ コンティー社の新社屋・・・

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      この扉を開けると夢にまで見たドメーヌ・・・

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勿論こちらも稼働中です。
DRC社はここ100年同じ場所に事務所を構えていましたが、昨年 2011年に引っ越ししました。
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新しいDRC社は、同じヴォーヌ・ロマネ村のほぼ中央、教会の真隣、門を覗くと 新しく改装、改築されている建物は 古いヴォーヌの村にはまだ馴染んで居らず、直ぐにそれと分ります。

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    写真中央の木が1本見える所です。

庭には一風変ったオブジェが飾られていて ひと際目を引きます。遠い親戚の芸術家が贈った品らしいです。

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ワイン好きなら一度は訪れてみたい場所がまた一つ増えました。

 

ヴォーヌの村はちょっと歩くと、「コンティー公が云々・・・」 という塀に埋め込まれた銅版が多く見受けられます。

つまりDRC社所有ということです。

現在は使用されていなくて廃屋や空き地ですが、その内何かに使うつもりで所有している建物、敷地が結構有るようで驚きます。

DRC社なら手に入れた殆どの物件を手放さずにやって行けるのでしょうね・・・

今年、2012年に DRC社初リリースの ”コルトン・グラン・クリュ” は 《ドメーヌ プランス・フローラン・ド・メロード》 から30年契約のフェルマージュだそうですが、その畑もかつての ロマネ・サン・ヴィヴァン同様、将来手に入れるのでしょうか・・・


そうなれば 専門書や雑誌等に多く取り上げられるようになり 《アロース コルトン》 《ラドワ・セリニー》 《ぺルナン・ヴェルジュレス》 に跨る 赤の ”コルトン”、 白の ”コルトン・シャルルマーニュ” 両グラン・クリュを有する 160ヘクタールに200以上の所有者がひしめく複雑極まりない ”コルトン”
 が今以上に身近になること間違い有りません!

パリに戻ると・・・

いつもフランスでワインを探してもらっている パリ在住のアンナちゃんと合流。半年ぶりの再会です。

先ずは夕食をと思い、私が20数年前に働いていた事があるビストロ ”シャルティエ” に向かいましたが、なんと50メートルもの行列。

昔から大人気でしたが、今でも凄い人気だったんですね!

仕方ない、ここは諦めて 散歩がてら別のお店を探す事に・・・

土曜日でどこもコンプレ。

ようやく入店出来たビストロは 接客、お料理ともに良かったのですが、ワインリストが寂しく ワインを頼めませんでした。

ここでは食事だけと決め、早々に次なるお店へ移動します。

アンナちゃんオススメで、ワイン好きの方が経営しているお店です。

私が20年前に住んでいた パリ5区。
そのアパルトマンからほど近い場所にお店はありました。

ワインリストがブルゴーニュ好きには堪らないラインナップで選ぶのに《嬉しい》一苦労。

そんな中から選んだワインは、2006年ドメーヌ ドニ・モルテ ”ジュヴレイ シャンベルタン”。

このドメーヌの2005年ヴィンテージと2006年ヴィンテージは2つの意味でとても重要な事は皆様ご存知の通りです。

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遅まきながら、最近 故ドニ・モルテ氏ご子息 アルノー・モルテ氏の素晴らしさに気付きました。

ドメーヌとヴィンテージで選んだワインです。

虎ノ門 ヴァン シュール ヴァンの大畑さんに 「息子さんはお父上の時より 新樽率を抑えている」 と伺っていたので エレガントな仕立てを想像しながら頂くと・・・その通り。

綺麗な酸と 細いけれども ”村名” にしては かなり長い余韻、果実味も備わっていてワンランク上の・・・とは言いませんが、初めて陣頭指揮をとった年とは思えないほど 繊細で良い出来だと感じました。

しかし この繊細さを味わう為には輸送の善し悪しが重要です。

日本に輸出されたロットはいかがだったでしょうか?

その点、6月のフランスならば全く問題無く コストパフォーマンス最高の1本を味わう事が出来ました。

素晴しいワインが揃っている パリ5区 「レンゲ」オーナーの近藤ご夫妻、楽しい時間を有り難う御座います。

そして、仕事も順調な アンナちゃん、付き合ってくれて有り難う!まさかパリで会えるとは思ってなかったので、嬉しかったです。

           また ワイン頼みます!!

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ツーショット写真を撮り忘れていたので、思い出したように 帰り道の別れ際 メトロの通路にて・・・

ヴージョ村・・・

畑しか無いと思われがちなヴージョ村ですが、ワイン屋さん、パン屋さん、オーベルジュ、カフェ等もあって意外と便利です。

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 プール付きのホテルはとても快適でリーズナブル!
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親切なマダムが村の事やドメーヌのことなど色々と教えてくれます。

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広い敷地内は緑と花でいっぱい。
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ブルゴーニュワインの宝庫です。
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ついつい買い過ぎてしまいます。

シャンボール・ミュジニーとヴォーヌ・ロマネに挟まれて華やかさに欠けるヴージョ村ですが、施設の充実さでは引けを取りません。

パリの街看板・・・

パリに行くと 必ず立ち寄るショップがあります。

パリ1区 リヴォリ通り、「ホテル ムーリス」 の列びにある
一見ただのお土産物屋さん。

「パナ・ビジュー」

ところが中に入ると沢山の見慣れたパリの街看板が・・・。

そう、このお店 オーダーメイドでパリの街角にあるようなブルーのプレートを作製してもらえるのです。

以前 エピ の看板も造って頂きました。

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今年も1枚別バージョンをオーダーしようと思い 伺って参りました。
納期は1ヶ月。
出来上がりはこちら・・・
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今となっては、看板をオーダーする為・・・というよりも仲良くしていただいている 親切で可愛いスタッフのデジーさんに会いに行っているようなものですが・・・

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デジーさんお忙しいのに2時間近くも付き合ってくれてありがとうございます!

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1993年 ドメーヌ ルロワ ヴォーヌ・ロマネ 1級 レ・ボーモン・・・

1992年1月15日を最後に DRCを解雇された マダム ラルー・ビーズ・ルロワ。

翌年 更なる試練が待ち受けていました。

自身のドメーヌ《ドメーヌ ルロワ》の葡萄が、ミデュー(キノコの一種)に侵され 所有畑全体の約80パーセントの葡萄が被害を受けました。

心無いジャーナリストや関係者が、マダムの失敗を嘲笑ったそうです。
(ビオデナミが今ほど市民権を得ていなかった頃ですから・・・)

普通の人間なら ここでおしまい。

でもマダムは諦めませんでした。

徹底的な選果を行い、残り少ない、だけれども良質な葡萄だけを選りすぐり、ワインを造りました。

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誰も期待などしていなかったそのワイン。

1人の米国人ワインジャーナリストが後に大絶賛する事になります。
ワインに点数を付ける事で有名な (しかも大変シビアな点数付け・・・) そのジャーナリストは、1993年ドメーヌ ルロワのワイン 3アペラシオンに100点満点を献上したのです。

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この事は世界的なニュースになり、一般誌でも取り上げられていた程です。

ロマネ・サン・ヴィヴィアン

リシュブール

クロ・ド・ラ・ロッシュ

100点を与えられたワインは上記 3つのアペラシオンですが、
「1993年程大変だった年は 後にも先にもあれ一度きり。朝から夜中まで本当に良く働きました」
とマダム ルロワもインタヴューで仰っていましたので、その他のアペラシオンも察して知るべしです。

また 冷静に対処、対応、支援をした大株主の高島屋も凄いと思います。

マダム ルロワはパートナー選びの時点で成功を掴んでいたのです。(大手シャンパーニュ メゾンのモエ・エ・シャンドン社は選ばれませんでした・・・)

通称 ”赤キャップ”(1993年はアルミキャップ。前後に蝋キャップも使用、でも私はあれ、ゴムキャップだと思うんですけど・・・)

つまりドメーヌ物の 1993年ヴォーヌ・ロマネ 1級 レ・ボーモン を試飲する幸運を頂きました。

本来 1級なら堂々と誇らしげに畑名の上か下、もしくは横に書かれているはずの  ”premier cru” の文字・・・ドメーヌ ルロワのエチケットには表記されていません。

(《ドメーヌ ルロワ》は ”Grand cru”しか明記しないのです)

”レ・ボーモン”最大の所有者であるマダムは、この偉大な畑が1級として甘んじている事を良しとしていないのでは無いでしょうか・・・

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併せて抜栓したワインは・・・

ポル・ロジェ NV

1996年 ドメーヌ デ コント・ラフォン ムルソー1級 レ・ペリエール。

2008年 ドメーヌ ユドロ・バイエ
ボンヌ・マール グランクリュ。

1997年 ブシャール・ペール・エ・フィス だった頃の ヴォーヌ・ロマネ 特級 ラ・ロマネ。(畑はロマネ・コンティとまったくの地続きで斜面真上に位置する)

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現在の造り手は、元々この畑の持ち主であるドメーヌ コント・ド・リジェ・べレール。
2002年~2005年はモノポールなのに ブシャール・ペール・エ・フィスとドメーヌ コント・ド・リジェ・ベレールのダブルネームになっています。

 
 
・・・と凄すぎるラインナップ。

が、しかし これだけのグランヴァンの中で、ひときわ存在感を見せ付けたのは・・・ 19年前にマダム ルロワが手塩にかけて造ったワイン ヴォーヌ ロマネ プルミエ クリュ ”レ・ボーモン” でした。

5.4cmもある長いコルクはドメーヌ ルロワの特徴である 緩めの打栓。

恐らくコルクに圧縮をかけていないのでしょう。
取り外してみるとコルク全体にワインが廻っていて19年前のコルクとは思えない程 「スッ」 とぬけました。
普通ならボロボロでもおかしくありません。
「吹きやすい」とか「気圧の変化が激しいので、飛行機で運べない」等 ルロアのワインには数多伝わるネガティブな意見も有りますが、完璧な保存が可能なら、コルクは緩めの打栓が長期熟成に適しているのでは?などと深読みしてしまう程、この個体は素晴らしかったです。

長い余韻、時間が経っても弱る事は一切無く、3時間後に空になったグラスの残り香で食事が出来ます。

Oさん、貴重かつ高価なワインをありがとうございました!

ヴォーヌ ロマネ村・・・

 ヴォーヌ ロマネ村の街です。

 

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中心部にある教会

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  ブルゴーニュに来たら必ず全員行くところ DRC ロマネ・コンティーの畑

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植え替え中のロマネ・サン・ヴィヴァンの畑(この畑では、向こう10年は収入無し!DRC社にしか出来ません)

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1級クロパラントゥの畑を上から見下ろしたところ

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この場所で素晴しいワインが造られています。

シャンボール・ミュジニー村・・・

ジャック・フレデリック・ミュニエ氏が帰りがけに

「私のワインをどこでどの位買っている?」

と質問され 私が

「入手困難で、上の3つのキュヴェは帳合い先から 年間数本の割り当てが有るのみ、購入出来ない時がほとんど」

で有ることを伝えると、

「私がインポーターに電話をしておくよ」

と仰って下さいました。

社交辞令でもテンション上がります!

(帰国後、アシスタントのオドレイさんに、色々とお世話になる事を、この時はまだ知る由もありません・・・)

ジャック・フレデリック・ミュニエ氏、アシスタントのオドレイさんと握手を交わしドメーヌを後にしました。

以下写真はシャンボールの街並みと畑です。

t02200146_0400026612058679075アムルーズの側にある泉。
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アムルーズの畑でヴォギュエのスタッフが畑仕事中でした。
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ミュジニーの畑

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左がアムルーズの畑、右がミュジニーの畑。

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正規代理店物のバックヴィンテージ 2007年 ドメーヌ ジャック・フレデリック・ミュニエ ”ミュジニー・グランクリュ” 入荷しました。
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