月別アーカイブ: 2013年12月

年末年始営業予定お知らせ・・・

年末の営業は30日月曜日までとさせて頂きます。

年明け2014年は1月7日火曜日からの営業開始となりますので何卒御愛顧のほど宜しくお願いします。

さて新年
1月4日(毎年恒例ちびたさんのワイン会)と

1月6日(アムルーズの会)の両日 エピにてワイン会を執り行います。

4日のちびたさんのワイン会のラインナップ。

シャンパーニュ・・・

ポル・ロジェ
キュヴェ サー・ウィストン・チャーチル 2000年ヴィンテージ。

白ワイン・・・

ドメーヌ フィリップ・パカレ
コルトン・シャルルマーニュ
グラン・クリュ 2011年。

赤ワイン・・・

ドメーヌ ジョルジュ・ルミエ
モレ・サン・ドゥニ プルミエ・クリュ
クロ・ド・ラ・ブシェール 2010年。

ドメーヌ ジャン・グリヴォ
クロ・ド・ヴージョ グラン・クリュ 2007年。

以上のグラン・ヴァン。
(募集締め切らせて頂きました)

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6日のアムルーズの会 ラインナップ。

シャンパーニュ・・・

サロン 1999年ヴィンテージ。

白ワイン・・・ブラインド。

赤ワイン1本目・・・ブラインド。

赤ワイン2本目・・・ブラインド。

赤ワイン3本目・・・

ドメーヌ ジョルジュ・ルミエ

シャンボール・ミュジニー・プルミエ・クリュ

アムルーズ 2010年。

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ブラインド白ワインは美味しいワインが出ます。

赤ワインブラインドは2本はいったいなんでしょうか 楽しみにしていて下さい。

(募集締め切らせて頂きました)

以上の内容です。
後日結果報告させて頂きますのでお楽しみに。

1988年ヴォーヌロマネ村の出来事・・・

1988年。
ヴォーヌ・ロマネ村の特級畑のロマネ・サン・ヴィヴァンに大きな変化がありました。

ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ社とマレ・モンジュ家との長年にわたる借地耕作契約の末、DRC社側にロマネ・サン・ヴィヴァンの葡萄畑を買い取る権利が生じDRC社はその権利を行使しました。
またマレ・モンジュ家は買い取って貰わなければ莫大な相続税が払えず大変な事になるところだったのです。

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ロマネ・コンティ社がサン・ヴィヴァンの畑を得るために支払った代償は同社所有

グラン・ゼシェゾー グラン・クリュ  3.561ヘクタール中の
0.405ヘクタール~0.445ヘクタールと

エシェゾー グラン・クリュ
4.665ヘクタール中の4.24ヘクタールの売却。

(所有者がかわっただけで同じ作地面積から今でも同じ量のワインをDRC社が造っているので我々愛好家には何の問題もありませんが)

もうひとつは1988年
ドメーヌ シャルル・ノエラを買収して
ドメーヌを立ち上げたメゾン ルロワもそれにともないロマネ・サン・ヴィヴァンの畑を手に入れました。

両社のロマネ・サン・ヴィヴァンが今現在このアペラシオンを所有している10人の作品を代表するワインを造り出しているということはとても興味深いです。

そして同畑の最大面積所有者が
ドメーヌ ド・ラ・ロマネ・コンティ。

2番目に大きな面積を所有しているのが
ドメーヌ ルロワということはもっと興味深いです。

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その事が何を意味するか皆様にはお分かりいただけるかと思います。

ヴォーヌロマネ村 特級ワイン・・・

「はい、シェフ~クリスマスプレゼントだよ、飲んで~。」

御近所で30年近くフランス料理店を経営なさっている大先輩のYさん。

毎年サプライズなワインを御馳走になるのですが今年もビックリしました。

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「いいんですか?頂いて・・・」

「なかなか気の効いたクリスマスプレゼントでしょ?」とY先輩。

「効きすぎですって・・・」と毎年同じセリフの私。

早速いただきましたが、正直これ程の早飲みにも対応できる懐の深さには驚きました。

このドメーヌで随一の安定感があるキュヴェ。いつ飲んでも美味しいとしか言えないワイン。

ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ
モノ・ポール
ラ・ターシュ グラン・クリュ 2009年。

ちょうど1年前にエピで抜栓した2007年の同ワインを更に濃密な果樹味で埋めつくしたかのような旨味たっぷりの液体で、熟成が上手く進んだ時には異次元のワインに進化いているはずです。

Y先輩、豪華なサプライズありがとうございました!

皆様のお陰で無事 7周年を迎えることが出来ました・・・

2006年12月20日に恵比寿と代官山の真ん中にオープンしました当店も本日で丁度7年目。

ムール貝と、

フランス ビストロ料理、

ブルゴーニュワイン、

今でも親しくしてくれている
元エピスタッフ、

現役のエピスタッフ、

物件の所有者であり家族のように接して頂いている大槻さん御一家、

物件の管理業者で今や親友の川谷さん、

ブルゴーニュワイン生産者、

帳合先、

輸入会社、

エピを造る原動力 無償でエピを支えてくれている桜井さん、

損得無しで店造りを手伝ってくれた
兄弟付き合いしてくれている青木さん、

独立を決めた時からのお付き合いをさせて頂いている 現在エピの顧問税理士
赤沼さん、

沢山の友人、

先輩、

後輩、

家族、

みんなありがとうございます。

そして何より暖かく見守っていただいている皆様の存在なくしては決して続く事の無かった道のりであります。


ここに書ききれない お世話になっている皆様にも ありがとうございます。

オーナーシェフになり、初めて感じた人々の恩義、優しさ、繋がり。

雇われシェフのままでは、決して味わえなかったであろう感激を日々感じさせて頂いています。

これもひとえに 日を空けずにお顔だし下さっている皆様の優しさゆえと毎日心から感謝しています。
有り難う御座います。

今後も日々精進してゆく所存ですので、皆様 益々の叱咤激励をどうぞ宜しくお願い致します。

2013年12月20日
オープン7周年の朝に・・・

Le petit restaurant epi
オーナーシェフ鈴木智則。
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ボルドー セカンドワイン・・・

ボルドーの大手シャトーでは自社で瓶詰めしたワインを自分の好き勝手に販売することは出来ません。

まず、仲買人業者に販売しなくてはならないのです。

ワインが売れなかった時代販売先を見付けてきてくれた ”恩”、

別な見方をすれば ”しがらみ” が 今でも続いているのです。

(シャトーが一流になればなるほどこの関係は根強く残っているようです。)

シャトー側が蔵出しで販売したいときは一度仲買人の言い値、販売価格で買い戻し 改めて自社から出荷することになります。

(この時点で価格は適正値を若干上回ってしまう事になります。)

実際は、帳簿上 数字が行ったり来たりするだけでワイン自体はシャトーから移動はしていないのですが、なんとも複雑な話です。

恐らく そこで考え出されたのが抜け道というか妥協案のセカンドラベルの概念。

セカンドラベルなら シャトーが仲買人を通さず自由に販売出来るので 消費者は、ファーストラベルのワインよりもリーズナブルに入手できますしシャトー側も仲介手数料を支払わなくて済み、利益を多く得ることができます。

勿論「樹齢に達していない葡萄」であったり、

シャトー側が、
「ファーストのレベルに達していないから」
などの理由もアナウンスされますが、

セカンドにデクラセされたワインの質を鑑みたとき必ずしも出来が劣っているわけではない事を何度も確認しています。

逆に早飲みに対応できるセカンドラベルの方が同じ条件の試飲会では印象が良いこともあります。

ましてや 価格は 3分の2か半額かもしくはそれ以下。

極論過ぎるかもしれませんが同じ畑、同じ醸造所で エチケット違いのワイン。

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試さない手はありませんね。

ちなみに
画像左側の ファーストラベル、
シャトー マルゴー
プルミエ・グラン・クリュ・クラッセ
1990年は、

ブテイユ(750ml)と
マグナムボトル(1500ml)を同時に抜栓しましたがブテイユの方が いまだに忘れられないくらい綺麗に熟成が進んでいました。
マグナムボトルのピークはまだ先だったのでしょうね。

あくまでも好みの問題ですが、
ボルドーワインに限って言えばワインは長期熟成が必要と云うことになるでしょうか。

シャンパーニュのアッサンブラージュ・・・

フランス最北端の葡萄産地シャンパーニュ。

冷涼な気候のせいで葡萄はなかなか完熟しません。

そのため
造られる非発泡性のワインは酸が際立つ、骨格の乏しい、ボヤけた味わいの物になりがちです。

ところが瓶内二次発酵により炭酸を帯びることで、スッキリとした輪郭のワインに仕上がるのです。

逆にベースワインが強いと炭酸を帯びた時にエレガントには仕上がらないそうです。

20年ほどまえに某シャンパーニュメゾンにデギュスタシオンのアポイントメントを頂きアッサンブラージュ前のヴァンドレゼルヴを数十種類試させていただきましたが、

「このワイン達が本当に美味しくなるのか?」

と疑問に 思うほど酸が強く、
骨格の弱々しい白ワインでした。

メゾンのスタッフがアッサンブラージュを始め、数種類の年代、産地、葡萄種のヴァンドレゼルヴが調合されると見事なまでの奥行き、深さが表現されたと記憶しています。

しかし、リリースされる数年後の熟成加減等を想像して配合しなければなりませんからなんとも骨が折れる気が遠くなる作業ですね。

この段階ではまだ発泡性ではありませんから数年後の炭酸を蓄えた状態を予測するのは難しいはずです。

6年か8年後位にその時のシャンパーニュを購入、試飲しましたが見事なまでに例年通りのこのメゾンのシャンパーニュに仕上がってました。

流石です。

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英国王室とシャンパーニュ・・・

2011年4月29日
英国ウィリアム王子とキャサリン妃の
結婚式後のレセプションで
ポル・ロジェ ノン・ヴィンテージ
ブリュット・レゼルヴ マグナムボトルが選ばれた事は以前ご紹介しました。

今年、退任前にお会いした
当時社長のパトリス・ノワイエル氏が、「大変名誉な事です」と仰っていました。

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そして結婚の晩餐会に
バッキンガム宮殿で振る舞われたのは、

ローラン・ペリエ ノン・ヴィンテージ
ブリュットL-P マグナムボトルと、

ノン・ヴィンテージのロゼ。

ちなみに1981年、
チャールズ皇太子と故ダイアナ妃の
晩餐会で振る舞われたシャンパーニュは

クリュッグ 1969年でした。

正にロイヤル・ウエディング。

女王エリザベス2世は熱狂的な愛飲家、
いわゆるクリュギストとしても知られていますね。

寒暖差・・・

収穫前に大事なのは日照時間、大量の雨が降り続かないこと など多岐に渡りますが見落とされがちなのが夜間の温度です。

夜、温度が下がらず 暖かいままですと
光合成が出来ない夜間に昼間蓄えた糖が植物の代謝により消費されてしまい、
好ましいアルコール度数が期待できません。

つまり 低温で 代謝を抑えないといけないわけです。

しかし霜が降りたりすれば甚大な被害を被りますので低すぎるのも考えもので14℃から16℃くらいが良いとされていて葡萄品種、土地によって若干違いがあります。

ワイン法で葡萄畑には人為的に水を撒けませんから 全く雨が降らないのもこまりものですし、自然を相手にするということは、ワイン造りを考えるとき 随分と大変なことなのだと痛感させられます。

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素晴らしく実ったシャルドネ種の葡萄。

葡萄からワイン・・・

Le vin est d’inspiration cosmique,
il a le goût de la matière du monde.

(ワインは宇宙の突然のひらめきから生まれ、この世に存在する ありとあらゆる物質の味を語るものである)

ドメーヌ ルロワの社壁に掲げられている文言です。

この言葉こそが手間がかかり複雑で難解なビオデナミ農法を選択する上での後押しになったのではないでしょうか。

ひとつの原材料のみで製品になる唯一のアルコール飲料、ワイン。

自然の影響を受けないわけがありません。

10年前はまだ理解者が少なかった
ビオデナミですが今ではすっかりお馴染みの存在になりましたね。

ドメーヌ ティボー・リジェ・ベレール。

ニュイ・サン・ジョルジュ
プルミエ・クリュ
レ・サン・ジョルジュ 2009年。

ビオデナミ農法で育てられた葡萄を使用しています。

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特級リシュブールも造っているドメーヌですがこの一級の赤ワイン、

フラッグ・シップと呼ぶにふさわしいワインです。

ドメーヌ デュジャック・・・

御存知だとは思いますが、

ジュヴレイ・シャンベルタン村の特級畑、

シャンベルタンは「ベルタンさんの畑」
という意味です。

「シャン」は、

シャンゼリゼ、

シャンピニョン、

などの「シャン」です。

Champs. 畑。

以外と気付いていない方がいらっしゃったので、書きます。

ドメーヌ デュジャックは

「ジャックさんのドメーヌ」

という意味です。

Domaine DUJAC.

Domaine du Jacques.

当主 Jacques Seyssesさん
(ジャック・セイス氏)
のドメーヌだからですね。

元々はパリ出身のジャック・セイス氏ですから少しでも早く名前をブルギニョン達に覚えてもらうため

「ジャックのドメーヌ」 だよ

とつけたのかも?

などと考えると楽しいです。

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ドメーヌはモレ・サン・ドゥニ村に構えています。