月別アーカイブ: 2011年10月

秋の新入荷ワイン・・・

夏の暑い時期にはワインを送れませんので、大体この時期に集中して新しいヴィンテージが入荷します。
割り当てでしか購入出来ない希少ワインなども今の時期に届きますので 「今年は何本分けていただけるか」楽しみな時でもあります。
「ドメーヌ・シモン・ビーズ」の赤ワイン 《2009年 サヴィニー・レ・ボーヌ 1級 オー・ヴェルジュレス・ルージュ》 や 「ドメーヌ・ジョルジュ・ルーミエ」 《2009年 モレ・サン・ドゥニ 1級 モノポールのクロ・ド・ラ・ブシェール》、 同じく2009年 「ドメーヌ・ジョルジュ・ルーミエ」の とても希少な 《AC ブルゴーニュ・ルージュ》 など・・・自分でも飲みたいワインが続々到着しています。 届き次第どんどんお知らせして参りますので お楽しみに!

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「ドメーヌ・シモン・ビーズ」のワインには赤、白 同じ名前のワインが幾つか有りますので、見分ける時は(瓶の外からでもワインの色は見えますけれど・・・)アルミキャップの色の違いで見分けます。アルミキャップ上部に貼ってあるグリーンのシールはフランス国内で酒税を払ったという事です。

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《モレ・サン・ドゥニ 一級 クロ・ド・ラ・ブシェール》
シャンボールばかりに目が行きがちですが、ボンヌ・マールの畑から歩いて一分の好立地!
しかもルーミエ家の単独所有畑です。ドメーヌを訪問した際、とても好印象でしたので 割り当て分全て頂きました。
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《ACブルゴーニュ・ルージュ》は今回も最少生産量なので限定販売とさせて頂きます。お早めにどうぞ・・・

DRC・・・から読み解くブルゴーニュワインの生産量・・・

DRCの全てのキュヴェには各ワインごとに その年瓶詰めされた総本数が記入されていて 同時に個体のシリアルナンバーも記されているので何本中何本目のワインかが判るようになっています。

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この様に・・・

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これは マニア心をくすぐるだけでなく、顧客管理、偽造防止の意味でもとても有効な事です。

で、しばし考えるとあることを思います。

「これって多いの?少ないの?」

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例えば上の画像《ヴォーヌ・ロマネ 1er クリュ》の場合1ケース12本(6本入りも有るので、念の為・・・)で考えると

「1999年は21.055本、1.755ケース」

「2002年は13.028本、1.086ケース」

「2004年は4.409本、367ケース」

「2006年は10.160本、847ケース」

「2008年は7.899本、658ケース」等です。
2004年と2008年は極端に数が少ないですね。

しかし一般的に考えるとこの数字、随分沢山生産されている様に感じますが・・・

解りにくいと思いますので、もうひとつの有名ワイン産地 ボルドー と比較してみます。

5大シャトーの
《シャトー・ラトゥール》は

「年間平均生産量400.000本、33.333ケース」

《シャトー・ラフィット・ロートシルト》は

「年間平均生産量420.000本、35.000ケース」 桁が違います。

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これは ふらっと 大手酒店に入ってみたら必ず陳列棚に置いて有るという事を意味します。

あれだけ高いクオリティーのワインを平均で40万本も生産するのは大変な事ですが、希少価値はあまり感じません。

ですから《DRC ヴォーヌ・ロマネ 1er クリュ 2004年》の『367ケース、4409本』なんてそのワインを欲しがる世界中のワイン愛好家の数に比べたら “無い“ みたいなもので、それは輸出禁止にもなる訳です。

因みにワインの業界では

「2000ケース以下はなかなか見つからない」ですし、

「500ケース以下なら店舗には並ばない」レベル。

50ケース以下は「幻のワイン」と呼ばれ これはもう本とかでしか お目にかかれません。

なにしろ50ケースなんて押入れにすっぽり収まってしまう位の量ですから!

《ドメーヌ・ジョルジュ・ルーミエ》の

《1994年 ミュジニー・グラン・クリュ》

は約300本 25ケースですから
これはもう「本当にあるの?」レベルです。

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ドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティー・・・

DRC社のグラン・クリュ以外の赤ワイン。以前このブログでもご紹介させて頂いた
《ヴォーヌロマネプルミエ・クリュ》の最新ヴィンテージ2008年物が正規代理店より届きました。

試飲しましたところ ほのかに植物(緑)の香りがしてピークはまだ先に有る事を教えてくれますが、今飲んでもとても美味しいです。

’08ヴィンテージの特徴である豊富なミネラル感は涼しかった春のお陰で ”ミルランダージュ” (極少葡萄化または不良結実。ネガティブな響きですがピノ・ノワールにとっては良い現象とされています) が起きたからだと云われていて、このワインも例外では有りませんでした。

帳合先に送って頂いたDRC社の報告によると、選果においては例年以上に丁寧で細かい作業だったらしく全収穫量の30パーセント~40パーセントを手作業で取り除いたそうです。

1番収穫の早かった《ラ・タ―シュ》
(9月27日)から 1番遅かった《エシェゾー》(10月6日)までのグラン・クリュ(赤ワイン)畑の 若木 5種類

(ラ・ターシュ、ロマネ・サン・ヴィヴァン、リシュブール、グラン・エシェゾー、エシェゾー)

をアサンブラージュして造られているこの1級ワイン、パリのレストラン 「ムーリス」 で2004年物を頂きましたが とても美味でした。
それ相応の理由が有るのですが・・・

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1930年代には造られていたそうですが、1999年までの約70年間造られておらず 今のところ1999年、2002年、2004年、2006年、2008年と2年おきのリリースです。

とりわけ2002年と2004年は《ロマネ・コンティー》!! もアサンブラージュされていたので、ご存知の方には人気が高いです・・・
「ムーリス」のシェフ・ソムリエ
ニコラ・ルビュ氏に説明を受けて迷わず注文をしたのは云うまでも有りません。

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帰国後ずいぶん探しましたが見つかりませんでした。

それもそのはず、後から聞いた所によると 2004物はDRCが正規ルートの輸出を禁止していたらしく 当時日本では見つからなかったわけです。

ただでさえ少ない生産量なのに、2004年はそれまでで最少の3分の1しか瓶詰めされていませんので それも頷けます。 この2008年物、飲み頃のピークは恐らくまだ先ですがこの価格で飲めるのは今だけですから 1度お試しになっては如何でしょうか?

エチケットに
《キュヴェ デュヴォーブロシェ》と書いてあるのは創業者の ジャック・マリー・デュヴォー・ブロシェ氏に敬意を表しての事だそうです。

ところでDRC社にはもう1本エチケットに別名が記されているワインが有ります。ご存知ですか?

《マレ・モンジュ》

と書かれたそのワイン、一時期 表記されていませんでしたが1993年から再度表記されています。 機会が有りましたら

《DRC ロマネサンヴィヴァン》

のエチケット、ワイン名の直ぐ下の所を見てください。もともとのロマネ・サン・ヴィヴァンの畑の持ち主の名前です。

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ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティー

ヴォーヌ・ロマネ
1erクリュ
キュヴェ
デュヴォー・ブロシェ 2008年。
epi 5周年謝恩価格 限定1本 ¥39800.‐でのご提供です。
(税込み、サ別)
セラーを覗いたらたまたま
《マレ・モンジュ》の名前が確認出来る《DRC ロマネ・サン・ヴィヴァン》が有りましたので画像をアップします。

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ドメーヌ・シモン・ビーズ・エ・フィス・・・

今年もブルゴーニュはサヴィニ・レ・ボーヌよりワインが届きました!
《2009年 サヴィニ・レ・ボーヌ 一級 オー・ヴェルジュレス・ルージュ》と 同じく《一級 ヴェルジュレス・ブラン》。 航空便で送って頂いているので何かと安心です。
梱包を開けた時、サヴィニーの空気を感じるのは気のせいでしょうけれど いまだに海外からの郵便物には喜びを隠せません。
早速 2009年ヴィンテージの状態を見るために白を一本開けてみましたところ  「熟成させても良いけれど 今飲んでも非常にバランスが良く 提供温度とグラスの大きさ、型を吟味したらワイランク上のワインに感じる」と長旅の疲れも感じさせず とても良い状態だと思いわせてくれたのです。
千砂さんパトリックさん ありがとうございます!
簡素化された運送会社の梱包材が毎年進化しているのも楽しみの一つです。
聞いた所によると 文化財や美術品、調度品など壊れやすい貴重品の数々を運搬するときに 毎回新しい梱包方法や運送方法を編み出すそうですから 70年代に 《ラ・ジョコンダ》 いわゆる《モナリザ》がアメリカ以外 唯一日本に貸し出されたその時からのノウハウは凄いと思います。後に一般的な商品にその技術を応用するのですね。廃材も少なくなり、とてもエコロジーです。

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このワインとても美味しいんです!

お客様からの頂き物・・・

フランス帰りのお客様から頂いたモン・サンミッシェルの天然塩。
凄く深い旨味が有り 料理の仕上げの 飾り塩 として最適だと思います。 プレ・サレの仔羊が手に入るのであれば最高の取り合わせですね。
お土産用は入れ物まで洒落ていて ギターのピック入れになることが決定しています。

エッフェル塔といいモン・サンミッシェルといい200先端恐怖症なのに尖ったシルエットの物が好きなんです・・・不思議。

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黒田さん嬉しいお土産をありがとうございます!

オープン前のエピ・・・

オープン前は何年経っても緊張します。夕方6時の営業開始時間には店内照明をもう少し落としシックな印象になります。

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手際よくスタッフがエピを綺麗にしてくれています。

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年末に向けてランタンを増やしてみました。

クロ・ド・ヴージョ・・・

ヴージョ村 面積の約80パーセントはグラン・クリュの畑です。これはコート・ド・ニュイにおいて 最大面積の単一名グラン・クリュ畑という事を意味します。

ブルゴーニュのお土産等でお馴染みの コート・ドールの地図は畑の格によって色分けが施されており、特級畑が 、 1級畑が 薄い赤、 村名が ピンク、のように見やすくなっているのですが、ヴージョ村は村の形ほぼそのままに真っ赤です。

《クロ・ヴージョ》 とか 《クロ・ド・ヴージョ》 とかエチケットに書かれていますが手元の資料によると昔からの所有者が 《クロ・ド・ヴージョ》 と表記しているだけみたいです。
100パーセント確実に所有区画を把握する事は難しいと思いますが、今のところ83人~84人(2011年5月の時点でミニュエとフェブレーの所が確認出来ずに・・・あいまいな書き方をしています)で100ちょっとの区画を分け合っているようです。今後さらに相続などによって細分化が進むと思います。

私もとても興味を持っている事柄ですので、《クロ・ド・ヴージョ》を造っている生産者にお会いするたびにヴージョ村の地図を広げ 「あなたの所有畑はどの辺りですか?」 などと質問をしています。
石垣でグルッと周囲を囲まれているので1つのアペラシオンとして認定されていますが、12世紀 シトー派によって開墾された当時は標高の〈一番高いところが 法王の畑〉 〈中腹部が 王の畑〉 〈現在の国道に近いところ、最下部は 修道僧の畑〉 とされていた位 品質に差があったそうです。

葡萄栽培や醸造に関して技術が進んでいる現在においても 最上部だけで造られたワインと国道に近いパーセルのみで造られたワインには差が出てしまうそうですから ワイン選びには気を使いますね。

地図を見ると クロ・ヴージョの右上(北方向)はお隣シャンボール村の特級畑《ミュジニー》が隣接していますし、左上(南方向)はフラジェ・エシェゾー村(ヴォーヌ・ロマネ村)の特級畑《グラン・エシェゾー》が地続きです。

というか このグラン・エシェゾーの一部って元々はヴージョ村の物だったのでは無いでしょうか?というくらい不自然な境界線の引き方ですね・・・

兎に角 上部の畑は良い条件です。

上部と下部に畑を所有しているドメーヌ(ドメーヌ・ルロワ etc・・・)もあるので何とも言えませんが所有区画の位置がこのワインを選ぶ時の参考になることは確かです・・・

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ドメーヌ・ジャック・プリウール 当主マルタン・プリウール氏との立ち話中にご本人に描いて頂いたヴージョ村の所有区画図。
大きな×印がドメーヌ・ジャック・プリウールの区画。右下の塗りつぶし部分がドメーヌ・ドゥニ・モルテ、その5つ隣の斜線部分が畑までの通路、間のパーセルが ジャンとジェラールのラフェ親子の区画。
画像 中ほどに有る 四角の中に○と×が描いて有る図は畑の中にある建物。
その上の四角が シャトー・ヴージョ。
地図はヴージョの全体像の右下部分の抜粋で下の○印方向に国道74号線が南北にはしります。

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ドメーヌ・ジャック・プリウール 当主 マルタン・プリウール氏と・・・

マダム・ラルー・ビーズ・ルロワ・・・

何の予備情報も無く いきなり出されたワインを飲んで

「どこそこ産、何年の、だれそれの造ったワイン!」

と当てられる人は居ません。
偶然とか 奇跡的にとか  どれか一つまぐれで とかは有るでしょうけれど・・・。

前回のソムリエ世界大会 決勝に残った3人の内1人が葡萄品種を一つ当てただけでも
審査員が「信じられん!彼 当てたよ!」と驚きを隠してもいませんでした。
ブラインド・テイスティングで 熟成されたムルソーのオールド・ヴィンテージ・ワイン(ニコラ・ポテル画像 1)をシェリー酒と間違えても誰も笑えない世界なのです。

そんな中 世界でたった1人 公に

「ひょっとして あの人なら解るんじゃないかな?」

と云われている人が居ます。
マダム・ラルー・ビーズ・ルロワ。
DRCの元共同経営者にして
ドメーヌ・ルロワのオーナー。

ビオデナミ栽培の葡萄から造り出されるワインが高品質なのは云うまでも無く、数々の困難も成り越えてきた女性ですので日本でもファンの方が多いです。

メゾン・ルロワ、

ドメーヌ・ルロワ(画像 2)、

ドメーヌ・ドーヴネー(画像 3)、

を運営なさっていて書いた順番に値段も高くなり、生産量も少なくなります。
中でも マダムが個人的に造っている
ドメーヌ・ドーヴネーのワインは圧倒的に独特で個性的、色々なワインを飲み馴れていないと ビックリするかも知れない位とにかく凄いワインです。

その後に他の造り手の同銘柄のワインを飲むと若干物足りなく感じてしまう事も・・・。

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もし万が一ドメーヌを訪問出来る幸運に恵まれたとしても マダムの前では決してワインを他の果物やナッツ類、ましてや腐葉土などに例えて表現などしない様にして下さい、席を外されてしまいますから・・・。

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ずば抜けたテスティング能力の持ち主が造るワイン・・・最高と思った物しか出荷しないはず(実際に2004年はご主人の看病で満足に畑を見られなかったから・・・と云って全てのワインを格下げ<デクラセ>して販売してました・・・)ですから輸送中の状態、保管状況さえ良ければ最高に素晴しいワインを試す事が出来ます。

見方を変えると 市場に出ているマダムのグラン・クリュ ワインにはオフ・ヴィンテージが存在しないということです。

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進化するブッション・・・

ドメーヌ・ダヴィッド・デュバンの白ワイン、オート・コート・ド・ニュイ・ブラン。
そのブッションを初めてみたエピのスタッフがビックリした顔で
「これ どうやって開けるんですか!?」って・・・
私は以前の試飲会で既に知っていましたが・・・その気持ち解ります。
普通にソムリエナイフでコルクと同じ様に開けるのですが 一瞬戸惑いますね。
これでブッショネの心配は無くなりますし スクリューキャップのように簡単過ぎずに(味気ないという声が多いのです)抜栓の儀式も行えます。
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Domaine David Duband

ニュイ・サン・ジョルジュにドメーヌを構えるダヴィッド・デュバン氏といえば 現在所有している区画の殆どが ジャッキー・トルショ氏 から2006年に引き継いだ素晴しい畑です。
フランソワ・フュイエ氏の畑でメタイヤージュ契約していますが、その畑も元々は ジャッキー・トルショ氏の畑です。
ブルゴーニュ・ルージュから4つのグラン・クリュまでを手がけている氏はとてもワイン造りに熱心。畑の素性の良さも手伝って、若手醸造家の中でも特に台頭著しいです。
(帳合先のインポーターが今年よりACブルゴーニュを取り扱うようなので、試飲会で気になったニュイ・サン・ジョルジュ村名と共に早速購入してみました)
氏の所有するジュブレイ・シャンベルタン村の特級畑 ”シャルム・シャンベルタン・グラン・クリュ”は中でも非常に評価が高く、いつも品薄状態です。とても重厚でミネラルが豊富!理由は明白で葡萄樹が樹齢90年のヴィエイユ・ヴィーヌだからに他なりません。ニュイ・サン・ジョルジュの村名ですら樹齢35年~60年のアサンブラージュです。
日本ではまだあまり有名ではありませんが、所有している葡萄樹の樹齢と、畑の質、氏のワイン造りにかける情熱、どれをとっても この先目が離せないドメーヌの一つです。
シンプルですが現代的で特徴の有るエチケットデザインはワインショップでも見つけやすいですね!

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