ワインをフィルターに掛ける・・・
本来、ワインの再発酵を防ぎ、濁りを取り除き、安定させるためには、必要不可欠な作業。
しかしブルゴーニュワインの神様といわれた あるヴィニュロンが
《Non filtré》でワインを仕込んでいたので、あたかもそれが高級ワインの証であるかのような誤解を招いていた時期がありました。
そもそも《ノン・フィルトレ》の表示をするようになったのは、
「ワインが濁っている、滓が、溜まっている」
などの苦情が来ないように、予め、
「このワインはフィルターを通して無いので、ワインは若干濁っているかもしれないし 滓も溜まりますが、その様に造っているワインですので諸々宜しくお願いします」
ということが言いたかった為にシールを貼ったのが理由で、高級かそうでないかは全く関係ないのです。
どちらの方法にもメリットとデメリットが有りますので、造り手にしてみたら どちらの方法を選ぶかは、好みと信念の問題ですが 飲み手からするとどちらも選べるこの状況は嬉しい限りです。
直系の後継者、
《エマニュエル・ルジェ氏》と
《ジャン・ニコラ・メオ氏》
前者は、叔父であり師の教え通りの頑ななワイン造り。
後者は、教えを守りながらも 新しい事に挑戦し、必要に応じて手法を変えて行く柔軟なワイン造り。
同じ恩師、同じ畑から造られる違う造り手のワイン。
〈ヴォーヌ・ロマネ プルミエ・クリュ・クロ・パラントゥ〉
飲み比べてみたいです。
《Non filtré》に関しては、
両ドメーヌとも《Non filtré》ですけど・・・
《Vin non filtré》
《Ce vin n’a pas été filtré》
同じ意味です。