インポーターからオファーが有れば、迷わずオーダーするワインが幾つかあります。
その中でも10本指に入るのが
《グリオット・シャンベルタン グラン・クリュ》。
9人居る所有者のうち 誰のでも良いと思える位 見つけ次第購入しています。
《ドメーヌ フーリエ》
《ドメーヌ クロード・デュガ》
《ドメーヌ ポンソ》でしたら言うことありませんが・・・
その多くは8%から14%位の傾斜面に存在している他のコート・ド・ニュイのグランクリュ畑とはうってかわって、コンタクトレンズを逆さまに置いた様な形状の、窪んだ場所にある とても小さな畑です。
《シャルム・シャンベルタン》、
《シャペル・シャンベルタン》、
《シャンベルタン ・クロ・ド・ベーズ》
に囲まれたその畑は、ジュヴレイ・シャンベルタン村に於いて最小クリマ。
名前の由来は諸説。
《Criotte》クリオット(石の多い土地)、がブルゴーニュの地方の方言として残った、
とか
日射しが強いクリマなので、焼くという意味の
《Grill》グリルが転じて
《Grillotte》グリオット
になったとか・・・
そもそも野生のサクランボの意味ですから、それに関係した・・・例えば葡萄樹を植える前はこの畑にサクランボが生っていた・・・とか。
1994年、”ジャン・マリー・ポンソ氏”の造りによる《グリオット・シャンベルタン グラン・クリュ》をお裾分け頂き、畑名の由来を考えながら試飲しましたところ、サクランボのコンポートやコンフィチュールのニュアンスを感じましたので、あながち最後の説もありなのでしょうか。
最近1994年のワインを頂く機会が多いのですが、一流の造り手によるそれは、驚くほどに新鮮で複雑、香りの洪水。
熟成感を伴いながらもフルーティーで、口に運ぶたびに新しい景色を見せてくれました。
《シャンベルタン・クロ・ド・ベーズ》より早く熟成すると言われている《グリオット・シャンベルタン》ですが、19年目にして再び飲み頃のピークを迎えた印象です。
Mさんご馳走さまでした!