ヴォーヌ・ロマネ村のグラン・クリュ・・・


数々のロマネ・コンティを抜栓した事がある熟練のシニア・ソムリエ氏が、「今まで抜栓したロマネ・コンティの中で一番状態が良い」と言っていた保存状態抜群の1994年物のロマネ・コンティ。

優良年で無く、早い時期の抜栓でもワインのコンディションによっては 他のDRCの赤ワイン5本を「実力通り」に凌駕することがあるとの事。

逆に優良年でも「抜栓タイミング」や「保存状態」、「飲む側の気持ち」や「経験値次第」で大きくコメントが左右されてしまうのもロマネ・コンティ。

”エシェゾー”、”グランゼシェゾー”、位でしたらまだその他のヴォーヌ・ロマネ村のワインの延長線上にあるイメージですが、
”リシュブール”、
”ロマネ・サン・ヴィヴァン”から上のキュヴェになるとDRC社 独特の味と香りが如実に強く感じられ、

ビオデナミ特有の出で立ちに驚く人も居る程です。

ある程度の「慣れ」が必要なワインかも知れませんし、これが1万円~2万円のワインでしたら、誰も話題にはしないのですが、ひとたび市場に出れば100万円前後のワインですからネガティヴな意見も致し方無い事です。o0640048012486889459色々な本、雑誌、インターネットなどのインプレッションを読むと、大体に於いて同一ヴィンテージなら

“ラ・ターシュ”が”ロマネ・コンティ”の印象を上回る事が多い様ですが、理由は・・・わからないです。

マダム ルロワは 10年位前のインタヴューで「20年かかってようやく”ロマネ・コンティ”が最も偉大な葡萄畑であるわけがわかりました。そうなる前は、”ラ・ターシュ”に惚れ込んでましてね」と仰ってます。

強いて言うなら、”ラ・ターシュ”は畑面積が広いので瓶詰め本数も多くなり、安定した品質、味わいの平均を採ることが出来、意外と直ぐ飲んでしまえる柔軟性を持ち合わせているからでしょうか・・・私の経験した

”ラ・ターシュ”は 「いつの 何を飲んでも」外しが無かったです。

でもやはり、”ラ・ターシュ”云々より、”ロマネ・コンティ”の抜栓タイミングの難しさなのかも知れません。
全ての状況が整った時の”ロマネ・コンティ”はこの世の物とは思えない程素晴らしいワインの様ですから・・・

億万長者ドリス・デュークのコレクション物で、オークションにかけられた今や幻の1934年”ロマネ・コンティ”を2004年に試飲したクリスティーズ ニューヨーク、百戦錬磨のワイン部門担当リチャード氏は口に含んだ途端腰が抜け、その場に座り込んだそうですし、マイケル・ブロードベント マスター・オブ・ワインは、1962年の”ラ・ターシュ”に5つ星満点中 異例の6つ星を付けました。

比べる物では無いのですね。o0480064012486889489エピでもこんなに素晴らしいラインナップでワイン会を行いたいものですが、私としては 一生のうち何度飲めるかわからない様な貴重なワインは、それ”ひとつ”だけで経験したいです。
オールスターキャストの映画は、誰を見て良いやら、わからなくなりますので・・・