日別アーカイブ: 2011年10月17日

クロ・ド・ヴージョ・・・

ヴージョ村 面積の約80パーセントはグラン・クリュの畑です。これはコート・ド・ニュイにおいて 最大面積の単一名グラン・クリュ畑という事を意味します。

ブルゴーニュのお土産等でお馴染みの コート・ドールの地図は畑の格によって色分けが施されており、特級畑が 、 1級畑が 薄い赤、 村名が ピンク、のように見やすくなっているのですが、ヴージョ村は村の形ほぼそのままに真っ赤です。

《クロ・ヴージョ》 とか 《クロ・ド・ヴージョ》 とかエチケットに書かれていますが手元の資料によると昔からの所有者が 《クロ・ド・ヴージョ》 と表記しているだけみたいです。
100パーセント確実に所有区画を把握する事は難しいと思いますが、今のところ83人~84人(2011年5月の時点でミニュエとフェブレーの所が確認出来ずに・・・あいまいな書き方をしています)で100ちょっとの区画を分け合っているようです。今後さらに相続などによって細分化が進むと思います。

私もとても興味を持っている事柄ですので、《クロ・ド・ヴージョ》を造っている生産者にお会いするたびにヴージョ村の地図を広げ 「あなたの所有畑はどの辺りですか?」 などと質問をしています。
石垣でグルッと周囲を囲まれているので1つのアペラシオンとして認定されていますが、12世紀 シトー派によって開墾された当時は標高の〈一番高いところが 法王の畑〉 〈中腹部が 王の畑〉 〈現在の国道に近いところ、最下部は 修道僧の畑〉 とされていた位 品質に差があったそうです。

葡萄栽培や醸造に関して技術が進んでいる現在においても 最上部だけで造られたワインと国道に近いパーセルのみで造られたワインには差が出てしまうそうですから ワイン選びには気を使いますね。

地図を見ると クロ・ヴージョの右上(北方向)はお隣シャンボール村の特級畑《ミュジニー》が隣接していますし、左上(南方向)はフラジェ・エシェゾー村(ヴォーヌ・ロマネ村)の特級畑《グラン・エシェゾー》が地続きです。

というか このグラン・エシェゾーの一部って元々はヴージョ村の物だったのでは無いでしょうか?というくらい不自然な境界線の引き方ですね・・・

兎に角 上部の畑は良い条件です。

上部と下部に畑を所有しているドメーヌ(ドメーヌ・ルロワ etc・・・)もあるので何とも言えませんが所有区画の位置がこのワインを選ぶ時の参考になることは確かです・・・

o0480064011553161956
ドメーヌ・ジャック・プリウール 当主マルタン・プリウール氏との立ち話中にご本人に描いて頂いたヴージョ村の所有区画図。
大きな×印がドメーヌ・ジャック・プリウールの区画。右下の塗りつぶし部分がドメーヌ・ドゥニ・モルテ、その5つ隣の斜線部分が畑までの通路、間のパーセルが ジャンとジェラールのラフェ親子の区画。
画像 中ほどに有る 四角の中に○と×が描いて有る図は畑の中にある建物。
その上の四角が シャトー・ヴージョ。
地図はヴージョの全体像の右下部分の抜粋で下の○印方向に国道74号線が南北にはしります。

o0480064011554399476

o0280040011556400597
ドメーヌ・ジャック・プリウール 当主 マルタン・プリウール氏と・・・