ちびたさんのワイン会 その2・・・


赤ワイン1本目は

今や造られるそのワインがネゴシアン物ではなく ドメーヌ物のそれと同じように畑仕事から携わっていて
「フェルマージュでワインを造っている」
(契約上は買い葡萄という事になってますが・・)
と言っても過言ではない
モレ・サン・ドゥニ村に居を構える
フレデリック・マニアン。

シャンベルタン クロ・ド・ベーズ
グラン・クリュ 2008年。

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2003年頃までの同造り手のイメージとは全く違った印象で 繊細でエレガント、風味豊かで余韻を楽しむ仕立て。

2000年まではとにかく濃く力強い仕立てのワインだったと記憶しています。
(どちらかというと
マジ・シャンベルタンの様なパワフルな感じ・・・)

一族のドメーヌ ミシェル・マニアンを若くして継ぎ1995年には自身の名を冠したネゴシアンを立ち上げ 年々その評価を上げている
フレデリック・マニアン氏は近年葡萄畑耕作の専門会社も興しました。

今回ラインナップに入った
ジュヴレイ・シャンベルタン村の
グラン・クリュ
シャンベルタン クロ・ド・ベーズは
樽会社フランソワ・フレール社の3年乾燥の特注品で
ブルゴーニュでこの樽を使用しているのは他に

ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ、

ドメーヌ ルロワ、

コント・ラフォンのみ。

(2次使用は除く)

そして これら全てのドメーヌに共通して言えることは

「樽の香りを極力付けないようにしていること」です。

一昔前に世界中で流行した
(アメリカではいまだに人気)
いわゆる樽香はブルゴーニュのヴィニュロンにとってあまり良い言葉ではありません。

厚化粧と同じようなニュアンスで語られています。

ドメーヌ ルロワでは新樽の風合いを避けるため食塩水で徹底的に内側を洗い たっぷりの水で洗い流し 乾燥させた後にようやく使用に至るそうです。

更にフレデリック・マニアンはSO2を好ましく思ってないことで有名な造り手ですので輸送の善し悪しも気になるところでしたが それは取り越し苦労に終わりホッとました。

クロ・ド・ベーズが持つはずの
ティピシテがしっかり表現されていたと思います。

ただ翌日 偶然にも同じくSO2をほぼ添加しない造りで有名な DRC 共同経営者の
アンリ・フレデリック・ロック氏が当主を務めるドメーヌ プリウレ・ロックがマリオン家からの借地畑で造る

シャンベルタン・クロ・ド・ベーズ
2008 年。

をお裾分け頂き試飲しましたところ その造りが素晴らしすぎて前日のフレデリック・マニアン作が記憶から遠ざかってしまったのは 経験値がなせる業でしょうか。

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アンリ・フレデリック・ロック氏 流石です。