フランス最北端の葡萄産地シャンパーニュ。
冷涼な気候のせいで葡萄はなかなか完熟しません。
そのため
造られる非発泡性のワインは酸が際立つ、骨格の乏しい、ボヤけた味わいの物になりがちです。
ところが瓶内二次発酵により炭酸を帯びることで、スッキリとした輪郭のワインに仕上がるのです。
逆にベースワインが強いと炭酸を帯びた時にエレガントには仕上がらないそうです。
20年ほどまえに某シャンパーニュメゾンにデギュスタシオンのアポイントメントを頂きアッサンブラージュ前のヴァンドレゼルヴを数十種類試させていただきましたが、
「このワイン達が本当に美味しくなるのか?」
と疑問に 思うほど酸が強く、
骨格の弱々しい白ワインでした。
メゾンのスタッフがアッサンブラージュを始め、数種類の年代、産地、葡萄種のヴァンドレゼルヴが調合されると見事なまでの奥行き、深さが表現されたと記憶しています。
しかし、リリースされる数年後の熟成加減等を想像して配合しなければなりませんからなんとも骨が折れる気が遠くなる作業ですね。
この段階ではまだ発泡性ではありませんから数年後の炭酸を蓄えた状態を予測するのは難しいはずです。
6年か8年後位にその時のシャンパーニュを購入、試飲しましたが見事なまでに例年通りのこのメゾンのシャンパーニュに仕上がってました。
流石です。