ところで
「《Acidification》アシディフィカシオン(補酸)・・・」
の回でもご紹介しましたが、猛暑などにより葡萄のマチュリテが進みすぎ糖度は充分だけれど酸が足りなくなってしまったとき、フランスのワイン法では補酸が認められていますがポリシーとして決してアシディフィカシオンをしないと決めている生産者も居ます。
ではどうするか?減酸効果を得るためのマロラクティック発酵を意図的にブロックするのです。
ブルゴーニュ地方でこの事を公言してやまないのがルイ・ラトゥール社。
最近様々なドメーヌの物を試飲する機会が多いコート・ド・ボーヌ
白のグラン・クリュ
コルトン・シャルルマーニュですが、
ルイ・ラトゥール社の
醸造責任者ボリス・シャンピー氏が
「コルトン・シャルルマーニュは豊満な風味とオイリーなテクスチャーがあるべきで、シャブリではないので酸はそこまで重要視していない、背後に感じられれば良い。」
と仰っていたのをある書籍のインタヴュー記事で目にしたことがあります。
もちろん 必要最低限の酸は備えた上でのお話しですが造り手によって大事にしている部分が随分と違うのですね。
つまりその造り手の意図を与して試飲すれば より一層ワインを飲む楽しみを感じられるのではないかと思います。
コルトン・シャルルマーニュ
最大の所有者
ルイ・ラトゥール
コルトン・シャルルマーニュ
グラン・クリュ 1999年。
ボリス・シャンピー氏の前任者
ドゥニ・フェッツマン氏の作品。
新樽率100%にも耐えうる葡萄の成熟度は圧巻で オークの風味にワインが負ける事などありません。
そして頂いたこのワイン。
綺麗な酸と豊満な香りが漂う素晴らしいワインでした。