ヴァン・ド・グット、ヴァン・ド・プレス・・・


アッサンブラージュの概念は、至るところに存在していて一筋縄では行きません。

1985年物の瓶詰めまでは、一つ一つの樽から直接ボトリングされていた
DRC 社のロマネ・コンティでしたが、
ボトル毎の品質にバラツキ
(いわゆるビンむら)を指摘されていたため、幾つかの改善策を講じました。

ひとつは、
熟成樽6樽分をステンレス・タンクにひとまとめに移しボトリングする
「樽毎誤差平均化の実施」。

極上の部分を失う事になりましたが、

オベール・ド・ヴィレーヌ氏と

ラルー・ビーズ・ルロワ女史は

平均以下の個体を無くす事を優先したのです。

元々は同じ物ですが、状態が違ったワインを配合するのですから、
これもある意味アッサンブラージュ。

話は変わりますが、

発酵後、圧力をかけず自然に流れ出る
極上の液体部分を
「ヴァン・ド・グット」
(ワインの雫)といい特別扱いする事は皆様ご存知だと思います。

しかし、この部分は少しタンニンが足りません。

次に残った果皮と果肉を圧搾しますが、それを「ヴァン・ド・プレス」と言います。

1回目に搾られた液体の多くは、
「ヴァン・ド・グット」と同じ扱いになり 同じ樽に入れられ、

2度目以降の
「ヴァン・ド・プレス」は、別の樽で仕込みます。

この「ヴァン・ド・プレス」は、風味豊かで奥行きを感じるそうですが、
タンニンが強く それだけではあまり良いワインにならないようです。

ここでアッサンブラージュ。

極上部分の
「ヴァン・ド・グット」に

タンニンと風味豊かな
「ヴァン・ド・プレス」を配合し、

バランスの良いワインに仕立ててゆきます。

造り手のセンスが問われる部分で、ワイン好きがこだわる部分でもありますね。

残りの「ヴァン・ド・プレス」は別樽で熟成され、タンニンが落ち着いた後、蒸発や樽試飲などで目減りした本樽の補充に使われます。
ちなみに最後に残った果皮、果肉の部分は乾燥させ肥料にしたり、蒸留所でマールを仕込んだりするようです。

o0405072012763895311

エピでは、マールはもちろん、様々な食後酒を御用意しています。

o0480064012763895317