日別アーカイブ: 2013年6月19日

20年ぶりの地・・・

友人のフランス人、
マーク・ボナー氏が王子駅のすぐそばで、ビストロ・フレンチをオープンして一年が経ちました。

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マークさんが独立を決めた時から相談を受けたりしていたので、我が事の様に嬉しいです。

そしてその一周年を御祝いをする為、エピ定休日を利用し、夕食を兼ねてお邪魔して参りました。

《ビストロ・ド・マーク・オージ》

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車好きのマークさんとは料理の話と同じテンションで趣味の話が出来るので、いつも ついつい長話しになります。

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カウンターに席を取れば
セミ・オープンのキッチンからマークさんの仕事ぶりを見ることが出来ます。

真面目な彼を初めて見ました・・・と言うのは冗談です。仕事はいつだって真剣ですよ。

フランス人らしいパワフルなアセゾネは、グラスで頂いた
ピノ・ノワール
《ドメーヌ ル ー ペール・エ・フィス “レ・グランド シャルミール”》
2010年。に良く合いました。

マークさん、とても良いお店になりましたね。
一周年おめでとうございます。

ちなみに私の方が3歳年上ですが、貫禄はマークさんの方がありますね。

身長は私が181㎝、
マークさんは、193㎝。

二人でキッチンに入ると一気に空間が無くなります。

Rothschild・・・

ブルゴーニュでは、オーナーの名前が会社名というか、ワイナリー名になっているのが当たり前ですが、もうひとつのフランスワイン銘譲地 ボルドー地方の有名どころで、
オーナー名がワイナリー名に組み込まれているのは たったの2件。


《シャトー・ムートン・ロッチルド》
若しくは、《ロートシルト》
または、《ロスチャイルド》

5大シャトー格付け筆頭の
《シャトー・ラフィット・ロッチルド》
以下同文。

国により《Rothschild》は上記の通り発音が変わりますが、どの読み方も日本では知られていますね。

ちなみに
《ムートン》と
《ラフィット》は同族の別人が所有しています。

ドイツ生まれの金融王
マイヤーA・ロートシルトの5人の息子のうち、
イギリス系のナサニエル男爵、
フランス系のジェームス男爵が
シャトー

(前者が《ムートン》、
後者が《ラフィット》)

を購入しました。
シャトーの名前に《Rothschild》を名乗ることは、当時そのワインに更なる付加価値を与える事になったそうです。

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その後、

ナサニエル男爵の曾孫の故バロン・フィリップ・ロートシルト氏が様々な改革をもたらし、現在の《ムートン》の地位を確立したことは皆様ご存知の通りです。

一方ブルゴーニュ。

1967年 フランス政府はドメーヌがひとつの畑のワインしか 作っていない場合をのぞき、畑の名称をドメーヌ固有のものとして使用する ことはできないと決定したそうです。

ヴォルネイ村1級の有名な畑、
クロ・ド・ラ・プス・ドールを
当時モノポールで所有していた、
ニコラ・ポテル氏の父上
故ジェラール・ポテル氏のドメーヌは1967年までドメーヌ名と畑名が同じでしたが、上記の理由で変更を余儀なくされました。

ジェラール氏は、その有名な畑名
《クロ・ド・ラ・プス・ドール》の方を
ドメーヌ名
(《ドメーヌ ド・ラ・プス・ドール》)
として残し、

ドメーヌ名はそのままに、
畑名を《クロ・ド・ラ・ブス・ドール》に変えてしまうという逆転の発想的 荒業にでて、それを認めさせました。

(マット・クレイマー説、ロバート・パーカー・ジュニア説、諸説あるこの話ですが、2010年にお会いしたニコラ・ポテル氏に直接 事の真偽を確かめた所 上記の内容でした)

ところで、

《ドメーヌ デュ・クロ・デ・ランブレイ》

《ドメーヌ ド・ラ・ロマネ・コンティ》

も畑の名前をドメーヌ名にしていますが、全くおとがめ無しのようです・・・

フランスは例外が多いです。