ブルゴーニュワイン好きが ボトルで白ワインを頼む時、かなりの確率で先ずシャルドネを考えると思いますが、数あるアペラシオンの中から何を選ぶか・・・
コート・ド・ニュイにも極少量
〈ミュジニー〉や
〈クロ・ド・ヴージョ〉の白はありますし、
〈シャブリ〉を視野に入れることも出来ますが、まず
〈ミュジニー〉と
〈クロ・ド・ヴージョ〉の白を
レストランで見たことがありません。
ですから、やはり頭に浮かぶのは
コート・ド・ボーヌの
シャルドネ。
《コルトン・シャルルマーニュ》
《モンラッシェ》
《ムルソー》
etc・・・
珠玉のクリマが連なっているので、
なかなか決まらないかもしれません。
上記3つのクリマを有する村のうち、唯一グラン・クリュを持たないムルソー村ですが、人気では他の2村に全くひけを取らないどろか、エピでは同じ価格帯のボトルならムルソーの方がリピート率高いです。
ただ、当たり前なのでしょうが、他の2村のグラン・クリュが相手になってくると、話は変わってきます。
やはりグラン・クリュだけが持ち得る
複雑味は代え難いものがあり、ボーヌ地方 白のグラン・クリュは他の産地の追従を許しません。
予算に限りが無く、白ワイン1本で通すなら 骨格がしっかりしていて、一流ドメーヌが多く手掛ける
《モンラッシェ グラン・クリュ》
シャサーニュ側とピュリニー側、両方に区画を所有しているドメーヌなら言うこと無しですが、村境に近ければ近い程 期待値も上がります。
次に赤ワインを飲むのが前提としてあるなら、淑やかな酸とミネラル豊富な
《コルトン・シャルルマーニュ》
(余談ですが、《コルトン・シャルルマーニュ》のその同じ土地に、
ピノ・ノワールを植えれば それは
《コルトン グラン・クリュ》という特級の赤ワインになり、
又 赤ワインの区画に白葡萄を植えると
《コルトン・シャルルマーニュ》若しくは、
《コルトン・ブラン》という特級ワインになります)
なかなか一筋縄ではいかないアペラシオンですので、理解するまで時間を要してしまいオーダーまで繋がらない事もしばしば。
どの様なアペラシオンか。
まず
《ラドワ・セリニー》
《アロース・コルトン》
《ペルナン・ヴェルジュレス》
の三村に跨がり、コルトンの丘を取り囲む様に
総面積160ヘクタール、
最大高低差100メートルの葡萄畑に約200の所有者がひしめいていている。
造り手の多さにより、品質にバラツキが感じられ、なんと言っても
広大過ぎるクリマは統一性が感じられず、何をもって
〈赤のコルトン〉
〈白のコルトン・シャルルマーニュ〉
のキャラクターと云うのか定義しにくい・・・
この印象こそが、馴染み難さの原因だと思います。
そうなってくると
《コルトン・シャルルマーニュ》は、リュー・ディ云々より、造り手で選んで間違いないと思います。
お手頃価格でリリースしてくれる、白ワインの名手
《ドメーヌ シモン・ビーズ》の
パトリック・ビーズ氏が造る
《コルトン・シャルルマーニュ グラン・クリュ》は、このアペラシオンを代表する造り手の一人です。
《コルトン・シャルルマーニュ》を知るための1本としては最適では無いでしょうか。
ムルソー、モンラッシェ、
赤のコルトン グラン・クリュについては、次回のブログに譲ります。
DRCのモンラッシェと隣接する、
《ドメーヌ フルーロ・ラローズ》の
《モンラッシェ グラン・クリュ》
どれか1つは選べそうに無いので、順を追って全て飲むしかないようです・・・