2012年6月にドメーヌを訪問させていただいた、
シャンボール・ミュジニー村の
造り手、
ドミニク・ル・グエン氏が当主を務める
《ドメーヌ ユドロ・バイエ》
〈ACブルゴーニュ ルージュ〉
〈ACブルゴーニュ ブラン〉
樹齢63年から68年の葡萄により造られている
〈シャンボール・ミュジニー
ヴィエイユ・ヴィーニュ〉。
シャンボール・ミュジニー村の4つのリュー・ディ
(ナゾワール、バビエール、モンビ、デリエール・ル・フール)をアッサンブラージュして造られています。尋常ならざる凝縮感は圧巻。
最新ヴィンテージのワインですが、
ヴィエイユ・ヴィーニュのワインは地中深くまで根が伸びていて、色々な時代の地層から複雑なミネラル分を吸収しているので、普通の村名クラスのワインとは一線を画します。
5人の所有者からなる
〈シャンボール1級
《レ・クラ》〉。
所有者は5人ですが、所有者自身がワインを造っているのは3人。
《ドメーヌ ジョルジュ・ルミエ》
《ドメーヌ ジスレーヌ・バルト》
《ドメーヌ ユドロ・バイエ》
の3人だけです。
ちなみに
《ドメーヌ パトリス・リオン》の 《レ・クラ》は村名ですので、お間違えの無い様に。
『ドミニク・ル・グエン氏』がご自身の所有クリマの中で一番好きだと仰っていたワインで、私も同じく・・・です。
そう言えば、以前お会いした
『クリストフ・ルミエ氏』もご自身のアペラシオンの中で
《レ・クラ》が一番好きだと仰ってました。
ただ、開きにくい性質のクリマなので早目の抜栓ならば、
《レ・シャルム》の方が向いていると思います。
《ドメーヌ ユドロ・バイエ》の裏に位置する
《レ・クラ》の畑は、まるでこの
ドメーヌの裏庭のように広がっていて、ワイン好きにしてみたら最高の借景ですね。
シャンボール村の中でも、いつでも涼しい風が吹いていますので、葡萄には綺麗な酸が自然に備わります。
今や、割り当てでしか買えなくなってしまった、
ドメーヌ フラッグシップ
《ボンヌ・マール
グラン・クリュ》
が帳合先のご厚意で今年も入手することが出来ました。
樽から頂いた2011年は、見事としか言いようがありませんでした。
100%除梗、ピジャージュの回数を減らした効果が表れているようで、上品さに更なる磨きが掛かってます。
2004年物に惚れ込んで以来、毎年追いかけているワインでして、毎年この時期はそわそわしてます。
何しろ2010年と2011年は瓶詰め本数が例年より少ないと聞いていたので、今年の心配は尚更だったのです。
皆様のご興味が有れば幸いです。
以前のブログで書きました 樽の焼き加減を示すマークの写真が有りましたのでご紹介します。
(ドミニク・ル・グエン氏のワインの多く、はミディアム・プラスです)。
その、《レ・クラ》を所有している2人、
『クリストフ・ルミエ氏』と
『ドミニク・ル・グエン氏』
に手ほどきをうけた
《ドメーヌ G.ロブロ・マルシャン》
の各ワインも正規代理店より入荷です。
「G」は先代
『ジェラール・ロブロ氏』の頭文字。
このドメーヌで今ワインを造っているのが、20代の若き
『フレデリック・ロブロ氏』。
ドメーヌ廃業の相次ぐ
シャンボール・ミュジニー村に於いて期待の星ではないでしようか。
お手頃なACブルゴーニュ辺りからお試し下さい。
最後は、
《ドメーヌ クリストフ・シュヴォー》
父上が元DRC社員とか家族全員がDRC職員とかワイン誌の紹介文などに書いてありますが、DRCを引き合いに出さなくても、ワインを飲めばわかります。
「1級畑」も「特級畑」も所有していないのに、世界的に有名なのは、単に造られるワインが素晴らしからに他なりません。
各クリマの味わいがとてもよく表現されていて、
《グラン・クリュ》まではいかないけれど、
《プルミエ・クリュ》クラスには勘違いしてしまいそうな位に、素晴らしいワインで、是非一度お試し頂きたいドメーヌです。
驚きますよ。
届いたワインの写真はまた別の機会に・・・
シャンボール村の教会の裏手にある、モニュメント。
「教会の中」
にある 聖母マリア像は、
「物凄く不細工」といわれていて、ブルゴーニュでは器量がよくない人の事を
「シャンボールの聖母像みたいだ」と揶揄する材料にもなっているくらい有名です。
「教会の外」
の駐車場前に置かれているボロボロの像を、「それ」だと思ってらっしゃる方が多いのですが、
“全くの誤りです”。
ボロボロ過ぎて判りにくいのですが、それは多分
ヨセフか、大天使ガブリエルか、キリスト像です。
教会内に入ると、
とてつもなく美しい聖母マリア像が「3体」と、向かって左側の柱に「1体」ひと目でそれと判るマリア像があります。
写真は控えますが、ブルゴーニュへ行かれた際には、御覧になられたら如何でしょうか。
確かにヨーロッパ的な美しさとは違うのかもしれませんが、菩薩の様な微笑みと、包容力を感じる丸みを帯びた全体のシルエットは秀逸。
佇まいのとても美しい像だと、
私は思います。