育児に対しても使われる言葉で、造り手との会話で出てきたら、ワインの熟成の事になります。
葡萄の成熟等は、マチュリテ。
この2つ 会話の中に良く出てきます。
あとひとつ、アシディテ(酸度)。酸の話題はブルゴーニュでは欠かせません。
で、エルヴァージュですが、
ドメーヌでの樽熟成、瓶詰めされてからの熟成、リリースされてからの熟成があるわけですが、私達に関係しているのは最後のエルヴァージュです。
これが なかなか出来ない。
飲みたくて購入しているのですら、目の前のセラーに入っているワインは飲んでしまうんですね。
かといって、既にオールド・ヴィンテージになったワインをショップで探すと、遥か雲の上の話になっていたりして 手が出ません・・・
(リリース直後に購入し、一度持っていることを忘れないといけませんが、在庫を忘れられる経営者などいないのです・・・)
このブログに良く登場している御存知マダム ルロワ。
この方のワインは、熟成させてこそ真価を発揮するワインの筆頭と言われています。
では、どの位前のヴィンテージなら マダム曰く飲み頃なのでしょう。
ヒントが2012年11月20日の正規代理店による《ルロワ社》の垂直試飲会にありました。
ニュイ・サン・ジョルジユ
シャンボール・ミュジニー
ヴォーヌ・ロマネ
ジュヴレイ・シャンベルタン
ポマールのそれぞれ
1972年
1982年
1992年
2002年ヴィンテージの垂直試飲です。
例えば、「1972年の《ニュイ・サン・ジョルジユ プルミエ・クリュ シャブッフ》は十分に花開いていて美味しく飲めるが、まだ熟成の要素が残されている。」
「1982年の《シャンボール・ミュジニー プルミエ・クリュ レ・シャルム》はまだワイン要素の形成中であり赤ちゃんの様なものである。」
と《ルロワ社》
取締役のフレデリック・ロメール氏が仰っていたらしいので、1992年、2002年は察して知るべしです。
(因みに《ドメーヌ ルロワ》は起業が1988年。
その年が初ヴィンテージですので、一番の古酒でもまだ25年熟成です。
こちらのワインは、《メゾン物》より早飲みが出来る事で知られていますので、25年熟成なら素晴しい味覚体験を得られると思います)
そして、《メゾン物》のオールド・ヴィンテージでしたら雲上の金額ではありませんから、1970年代の《メゾン ルロワ》を見つけたら迷わず買いですね。
勿論 《メゾン物》でもグラン・クリュになると話は別で、遥か彼方の代物です。
ルロワ社が在庫している一番のオールド・ヴィンテージは1919年だそうですが、販売はしないのでしょうね。
因みにDRC 同様、各ボトルにシリアルナンバーが印刷されています。以前抜栓した、1995年の《メゾン ルロワ》広域ワインは、まだまだ熟成途中だったのでしょうか・・・
とても綺麗に造られたワインでした。
前回のブログでご紹介した 《ドメーヌ物》の グラン・オルディネールを早速オーダー頂き、ご相伴にあずかりました。
何処の村の葡萄であるか一目瞭然。
香り、味、骨格、どれをとってもヴォーヌ・ロマネ村のそれで、熟成が進んだ時にタンニンの要素が残っていれば、複雑さを兼ね備えたコスト・パフォーマンスの良いワインになると思います。