日別アーカイブ: 2013年2月4日

ドメーヌ ベルナール デュガ ピィ・・・

ジュヴレイ シャンベルタン村において、対極にある造り手として良く名前があがる2人・・・村を代表する造り手の

《ドメーヌ アルマン・ルソー ペール・エ・フィス》 当主 エリック・ルソー氏 と

《ベルナール=デュガ・ピィ》 当主 ベルナール・デュガ氏。


(主にワインの色についての両論ですが、その点について正解の造りと言うものは無く、飲み手の好みの問題ということになるので、両極のワインが存在する事は 選択の幅が広がって楽しい限りです)

エレガントなワインを表現する為に、色よりも味と香りを優先して早期収穫を行う ルソー氏。t02200165_0450033812405304011
一方 抽出の度合いに拘りを持ち、パワフルで濃い(力強い)ワインを造る ベルナール氏。

私はどちらも好きですが・・・

t02200165_0450033812405304010
同じ村のワインとは思えない程二人のワインは違います。

(一時期 《ベルナール=デュガ・ピィ》のワインは大変な人気で、とても入手困難だったのですが 最近は随分と探しやすくなりました)

以前このブログで
「ドメーヌ カミュ ペール・エ・フィス・・・」
で マゾワイエール・シャンベルタンとシャルム・シャンベルタンのお話をしました。

その時に

「そういえば 《ベルナール=デュガ・ピィ》 も2004年ヴィンテージ位から それぞれのエチケットを張り 別々に出荷していたな・・・」t02200165_0450033812405304012という事を思いだしましたので、今回のブログタイトルとなりました。

ドメーヌ アルマン・ルソー と デュガ・ピィ 程の違いは無いかもしれませんが、こちらのシャルムとマゾワイエールも結構わかりやすいです。
《デュガ・ピィ》のシャルムはマゾワイエールの葡萄が何パーセントかアッサンブラージュされていますが、実際畑を見ると アッサンブラージュしているマゾワイエールの土壌はシャルムのそれとほぼ同じ、氏の所有畑は位置的にも 隣接しているマゾワイエール最北端なので、シャルムとして違和感無く受け入れられます。

少し南に下った所にベルナール氏が買い増ししたマゾワイエールの畑は、全くシャルムとは別物の土壌ですので、マゾワイエール単独仕込みの意味を理解することも出来ます。

やはり こうまで違うと別々のクリマ名を名乗らざるを得ませんね。


造りに関しても、除梗の割合が最大で30パーセント (マゾワイエールの方をエレガントに仕立てるため、梗を多く残している様で、結果 若干色が薄く仕上がります) 差が有り、それによりテロワールの微妙な違いを増幅表現しているので、土壌の違いと相まってかなり別物のワインに仕上がります。

 

しかしそれでも 法律上マゾワイエールはシャルムを名乗れるので、ブラインド・テイスティングでは厄介なること この上無く、2つの畑の水平テイスティングはとても意味がある事で面白いです。

ジュヴレイ・シャンベルタン村。奥が深過ぎます。