ドメーヌ アンヌ=フランソワーズ・グロ・・・


この一族ほど、家系図を引っ張り出されている所もないのでは無いでしょうか?

”ファミリーに似た名前のドメーヌが有ったりして複雑に感じてしまうから” かもしれません。

今は4つのドメーヌ名を知っていれば良いのですから簡単です。

《ドメーヌ ミッシェル・グロ》 当主 ミッシェル・グロ氏。

《ドメーヌ グロ フレール エ スール》 当主 ベルナール・グロ氏。

《ドメーヌ アンヌ=フランソワーズ・グロ( ドメーヌ A・F グロ)》 当主 アンヌ=フランソワーズ・グロ女史。

ここまでが ジャン・グロ氏の子供達。

最後に従姉妹の《ドメーヌ アンヌ・グロ》 当主 アンヌ・グロ女史。

ジャン・グロ氏の弟さん フランソワ氏の娘さんです。

現在の 《ドメーヌ アンヌ・グロ》の前身が (フランソワ氏が引退するまでの ドメーヌ名)《ドメーヌ アンヌ・エ・フランソワ・グロ》 だったので 混乱していました。

世界的には 孤高の天才醸造家アンヌ・グロさんが頭抜けて有名ですが、1988年にフランソワ・パラン氏が醸造に携わる様になってからのドメーヌ アンヌ=フランソワーズ・グロは素晴らしいですし、次男のベルナール氏は生産量の半分を日本に輸出している為、ワインショップ等で本当に良く目にします。ご存知の方も多いのではないでしょうか?

長男ミッシェル・グロ氏は、日本のワイナリーとのつながりが強く、メディアにも多く露出していますので、言わずもがなですね。

o0500037512208471513

ドメーヌ フラッグシップの畑である父ジャン・グロ氏の特級畑リシュブールは次男のベルナール氏と(妹で)長女のアンヌ=フランソワーズさんに相続されました。

o0450033812209941528

(お城の様なベルナール氏のドメーヌ)

これに アンヌ・グロさんのリシュブールが
加わるので 今現在 一族の内 3人が このグラン クリュからの葡萄でワインを造っています。

標高の高い所がベルナール氏、中腹がアンヌ=フランソワーズさん、その下がアンヌ・グロさんの所有畑。

アンヌ・グロさんの所有畑は ロマネ・コンティの畑とほぼ同じ標高、向かって右側にあり最高のリューディーです。

3ドメーヌのリシュブールを飲み比べてみると、やはりドメーヌ アンヌ・グロが異次元の品質です・・・が 値段も雲上ですから比べるのは無意味かも知れないですね。

余談ですが、1988年~1995年のリシュブールは長男のミッシェル・グロ氏が醸造を行い、ミッシェル、ベルナール、アンヌ=フランソワーズの3ドメーヌのエチケットを張って出荷している為、中身は全部同じワイン。ですので 3種類揃えても意味がなく、比較試飲の際は注意が必要です。

飲み比べといえば、以前インタヴューでアンヌ=フランソワーズさんがこんなことを仰ってました。

「ジャン・グリヴォとベルナール・グロと私(アンヌ=フランソワーズ)のリシュブール 1997を持ちより(2010年時)3人でブラインドテイスティングをした所、誰も自分のワインを当てられ無かった。偉大なテロワールは時間が経つと同じになる。」

(カッコ内筆者註訳)

お話 深過ぎます・・・

ともあれ 酸の表現に独特な個性を見いだした ドメーヌ アンヌ=フランソワーズ・グロ。
コストパフォーマンスは一族で一番良いのではないでしょうか?

(アンヌ=フランソワーズさんの色々な画像は後日アップいたします)